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雪虫 落ち穂拾い的な 27p

『君のことだけを想って、君のためだけに生きた、だから私の番になってください』 「おー」  大神さんが珍しく声を上げた。 「キザだな」 「キザだねぇ」 「キザですね」  青春してるなーと思ってタブレットの画面を見てニヤニヤとしてしまう。  カメラだけじゃなく、マイクもあるんだよーって言いそびれてたのは、わざとじゃない。  今覗いているのはー……わざとじゃない。はず! 「なんか、こう言うのって見ててムズムズしますね!」 「良いよね!こう言うの!青春だなって思うよープロポーズした時のこと思い出すなぁ」  一見穏やかそうに見える垂れ目の端に皺を寄せて微笑んで、瀬能先生は昔を思い返しているようだ。 「セキくんは?告白とか求愛とか、無性だと思っていた頃もあったんだろ?」 「その頃には……そんな相手いなかったですし、今は  」  ちらりと大神さんを見る。 「幾ら言っても相手にされませんから」 「えー?なんて言ってるの?」  大神さんが止めるように視線を送ってきたけれど、口はもう開いてしまった。 「その改造〇んちんで奥まで犯して種付けして孕ませて、噛んでくださいって」  ぎゅっと大神さんの眉間の皺が寄った。 「そんなシンプルな言葉じゃあなかったぞ」 「えっ  だって   流石に恥ずかしいです」  恥じらう箇所が分からん  みたいな顔をされたけれど、あの時の自分は自分じゃないくらい何を言っているのかさっぱりで……  でもずっと大神さんの番にして欲しくて、その種を腹に宿したくて、ずっとずっと口説いてるんのは間違いないんだよね。  だからこれからも、いっぱい言い続けますね! END.

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