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狼の枷 17

 女がこちらを見る。  大神は「おまわりさん」と呼んでいた。 と、言う事はここで助けを求めれば保護して貰えるかもしれないと言う事だ。 「あら?熱が高いの?」  噛み締めていた唇が腫れぼったい。  煙がなくなってしまったからか、急に汗が噴き出して、吸っても吸っても酸素が入らないような錯覚がする。  体中の熱が暴れ出すかのような獰猛な衝動が這い上がる。  服越しにしか感じないのに、大神の掌の熱が気持ち良くて……  一言、「助けて」と言えば……いいのに……   「  そうなんです、ちょっと熱が  あって   」  開いた口から出た言葉に、大神がはっと目を見張るのが見えた。いつも厳しいの表情を変えてやった事に、昏い優越感を感じながらあかは膝に再び頭を下ろし、その脚に擦り寄った。  それだけで……  それだけなのに、  腹の奥が熱い。 「ん   ふ、 」 「……お邪魔のようね」 「躾がなっていませんで」 「   大人数を動かすなら気をつけなさい。庇い切れないわよ」  興味なさげにシガーケースを投げ渡し、その女は華やかな笑みを残して踵を返す。  少し離れるのを待ってから、車は緩く進み始めた。 「ぁ、ん   ん、」 「おい、止めろ」  鼻先を擦り付ける。  ソコにあるモノの力強さも、熱さも、ソレに穿たれる気持ち良さも知っているあかにとって、魅力的で堪らない。 「な  でぇ?」  気付けば指が自然と下着の中に入り込んでいた。  奥を目指して指を進めると、ぬるぬるとした感触がしてあっさりとナカへと指先が埋まる。この男が散々蹂躙したせいか柔らかいソコは、引っ張るようにして押し込んでやると痺れるような気持ち良さを身体中に伝えてくる。 「ココ、きもち   」  ぐじゅ と水音が響く。  ソコが何のために濡れるかを、身を持ってよく分かっていたあかは、大神の股間に頬を摺り寄せながら熱で潤んだ瞳を向けた。 「コレ お、ねが   」 「口を開けろ」  疑問に思う前に、あかは伸び上がるようにして素直に大きく口を開けた。  大神の指で咥内を擽られた感触を思い出して、強請るように舌を突き出すも、差し出された指はそれを避けて舌の下をぐいっと押す。 「 ひゃ っ  ────っに、がぁっ」  苦味に反応して反射的に吐き出そうとしたけれど、口を塞がれてそれも出来ず、あかは押さえつけられながらも必死にジタバタと身を捩った。

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