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ひざまずかせてキス 33

 ナカにはまだ相良が遠慮なく出した精液が残っていて、落ち着かないから早く処理をしてしまいたいのに、逃げ道を塞がれた気分だった。 「吐きそうなんだ。早く出させてくれ  」 「ダ、メ!」  は?と返す前に、遠慮のない相良の指が、先程までモノを深く咥え込んでいた入り口を指二本で押し開く。 「うわっ やわけぇ」 「何をっ」  静止の前に、相良はUSBメモリを二本の指で作った隙間に躊躇なく押し込んでしまった。  「ぇ?」とか声を上げる間もなく、ぬるんと自分の体内に異物を入れられて…… 「ふざ  ふざけんなっ 何をっ いれっ  こんな物っ入れるか⁉」  精一杯の力で突き飛ばし、ベッドの上からよたよたと逃げて部屋の隅に背中をつける。  足を動かす度に、体内で無機質な物が一緒に位置を変えるのが分かり、その気持ちの悪さに息が止まりそうで……  あれ程、寄越せとは言ってはいたが、こんな事をするなんて想定外だ。  ぐっと中指を差し入れると、カツリと指先に当たる物があった事に安堵した。  そこまで深くは入れられていなかったようで、こちらを観察している相良を一睨みしてからソレを引き抜くべく指を深く差し込む。  粘液の、温もりと、  絡む、肉の襞、  相良が出した精液に触れた時は、喉の奥に酸い物がせり上がってきたのを感じた。  吐き気を堪えると自然と涙が溢れ出して、生理的な涙なのに相良に泣かされたのかと思うと悔しくて仕方がない。 「や  取れ  っ取れな 」  当たった指先が更に奥へと押し込んでしまったらしい、微妙に敏感な部分を掠めるそれに、体を撓らせて快感から来る震えが過ぎるのを待った。 「え  俺やりすぎた?取れない?」 「ふざけるなよっ」  こみ上げる嘔吐感で、相良に向けた言葉はひっくり返りそうな程冷静さに欠いている。  ばつが悪そうな顔をした相良は、叱られた子犬の様にオレの前に来て膝をつき、「俺が取るからじっとしてて」と呻いた。  嫌だと押し退ける手をあっさりと捕まえられ、長い指が双丘を割る。  先程まで相良を受け入れていたソコは、オレの意思なんてないようにあっさりとその指先を受け入れ、嫌がるどころかむしろ美味そうに指に肉を絡めて行く。 「熱烈歓迎~もう一回する?」 「うるさい!大神さんのところへ向かわなきゃいけないんだ、そんな時間ない!」 「    組長んとこ行くの?」 「     」 「一緒にいる時にほかの男の話とか、腹立つ!」  そう言うと相良は一気に指を突き入れ、ナカに残ったままの精液を泡立てるようにしてこね回し始めた。 「な、っ急になんなんだ!  っぃや!お前の出したの、掻き出せ!」 「嫌だ!俺の精液擦りこんで、あんたを俺のザーメン臭くして、組長さんにバラしてやる!」 「ばらす ⁉」 「俺のザーメンの臭いで、俺に牝にされてるって!」  何を馬鹿な事を の言葉が出る前に、相良の唇がオレのモノの先端を口に含んだ。一度果てたとは言え、相良の上で腰を振った刺激のせいで再び芯を持ち始めたソコにその刺激はきつすぎて、思わず腰を引こうとしたら逆にしっかりと抱き込まれる事になってしまった。

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