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ひざまずかせてキス 46
生臭くて、どろりとした、妙に熱い液体に、ぶるりと体が震えた。
「吐く⁉吐くかな? 手!俺の手に吐いて!」
「────っ いや、それより、頼む オレはまだ 」
一度出してすっきりした相良のモノと違い、オレの物はまだ痛いくらいに張り詰めていて、もう出さない限りはどうにもならないような状態だった。
唇を噛み締めて、屈辱的で嫌で嫌で仕方がないのに相良の前で四つん這いになり、相良の出した白濁液で滑る指を差し込んで広げる。
熱が腹の中をぐるぐると巡る。
吐き出せなくて、
苦しくて、
「 挿れて 頼む っ、なぁ おねが……」
そうやって懇願すると昔を思い出す事がある。
消しきれない記憶に埋もれたソレは嫌悪しかないのに、この苦しみから解き放ってくれるのはそのおねだりだけだと、身に染みてしまっていて……
どうやったら卑猥に見えるか知っているから、自然とそのポーズをとってアナと前を慰めている姿を晒した。
「 さ がらぁ 」
「ナオちゃん 」
舌足らずに呼んだのが思いの外ショックだったらしく、相良はこちらに伸ばした手を止めて怯んだ表情をした。
「 ……ふ いいよ、そこで見ておいてくれ」
乱れ過ぎて引かれたんだろう。
指で奥を慰めようとした時、背後から圧し掛かってくる熱に気が付いた。
「ナオちゃんなんでそんなエロいの?おっかしいだろ、歴代彼女よりエロいとか むっかつく 」
「何 言 ってんだ」
拗ねた子供の顔でオレの最奥を目指して腰を打ち付けてきたのは覚えていて……
思い切り奥に入れられた衝撃で視界が明滅して、体中が硬直して、腹の中でぐるぐる熱を渦巻かせていたモノが飛び出した感覚だけがした。
入れられた瞬間に達した……しかも意識まで飛ばしてた……
「ねーあれってトコロテンとか言うんだろー?」
「 うるさいっ」
入れられた瞬間に出た なんて、今までであったかと思い返しそうになり、慌てて首を振ってα用抑制剤を打った後の痛みに呻いた。
「その後の潮吹きもすげかった!」
「もう黙れ!」
別に感じ過ぎたとかそう言った訳ではなく、フェロモン使われたり、先に相良がイって焦らされたりとかしたせいに違いない と、そう思い込んでからやっと相良を振り返る。
「 って、何やってんだ!返せ!」
脱ぎ散らかしたスーツの中から名刺入れを取り出して、相良は興味津々とそれを眺めていた。
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