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大輝に言われた事は? 1

……… …… … 学校に行く道はいつもよりもかなりしんどかった。 やはり、母さんに言われたとおり休んだほうがよかったのだろうか? ゆっくり歩いていると、 「おい。お前、さ、遅刻するよ?」 僕に呼びかける声がしたので、振り返ってみると、大輝がいた。 「おはよう・・・。昨日はありがとう」 昨日はあれからそのまま僕を家まで大輝は送ってくれたんだ。 「でも、なんで、ここに?」 大輝の家は確か、僕と同じように高校へは歩いて通えなくは無い場所にあって、でも、方向的には、大輝の家と僕の家は、反対方向だったはず。 「心配だから」 大輝はそう言った。 「だって、昨日、目の前で倒れたんだし気になるよ」 「あ、ありがとう……でもそんなに心配してもらわなくても大丈夫だから」 なんだか顔が赤くなっていくのが分かった。 「それに、今日、少し遅刻するって母さんに連絡してもらったし」 たぶん、普通に行けないであろうと思って、母親には遅刻はするからとあらかじめ学校には連絡をしてもらっている。 「大丈夫って言っても、お前・・。今日休んだほうがいいんじゃない?かなり苦しそうじゃないか?」 たしかに、今は話すのも苦しい。 大輝にはごめんと言って、話を中断してもらって、近所の公園の椅子に座る。

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