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大輝に言われた事は? 4
そんな事を考えていたら、
「お前、また、ボーっとしてるでしょ?」
大輝はそう言ってパスっと僕の頭を軽く叩く。
「…あ…」
「お前、薬が効きすぎで、頭ボーっとしてるんじゃね?」
さらに頭をくしゃくしゃと撫でられた。なんだこれ僕は犬じゃないよ。
「お前、美人なんだけど、話すと、面白いんだな」
「美人って、さっきも言ってたけどさ。…それは、男に言わないでしょ?」
「言うよ。女の子なら、美女とか美少女とか言うじゃないか?」
「そういうもの?……ってか、僕は美人じゃないし」
大輝はまた、クスっと笑って、僕の顔をじっと見て言った。
「そうかもな、美人…っていうより、可愛いんだよ」
……『可愛い』って、もっと違う気がする。
そんなわけで僕は大輝と放課後、一緒に帰る事になってしまった。何故、大輝がそんな事を言い出したか分からない。
僕がまた喘息とかになってぶっ倒れるとか思って心配しているのかも。
調子が悪くなるのは、ちょうど、今ぐらいの春先の頃のような季節の変わり目だけなんだけど。
だけど、大輝と一緒に帰れるなんてすごく嬉しかった。
放課後、行き成り僕のクラスに大輝が迎えに来た時、クラスのみんなは驚いたみたいだった。
おそらく、目立たない僕が、野球部で一番人気の大輝といきなり仲良くなっていたからだと思う。
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