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まだ大輝のものじゃないなら襲ってもいいね? 4
大輝は、体育準備室へ入って行った。
僕も、後ろから着いて行くと、杉浦がちょうど起き上がる所だった。
杉浦は何が起こったのか分からないみたく少し呆けていた。
その杉浦を大輝が思い切り殴った。
「…って、大輝!何すんだよ!つか、俺センパイだよ?」
大輝は杉浦の襟を掴む。
「先輩とかかんけーない。お前、よくも、ユウに手え出そうとしたよな」
「……だって、お前のものになってないみたいだったし。付き合ってないって言うし。いいかと、思ってさ」
杉浦は、殴られた所に手をあてて言った。
「…付き合って…ないって…?」
「ちょっとからかって見たかっただけだよ」
「ユウに、ふっとばされなかったら、そのまま襲ってたクセに」
「そう。あたりまえじゃん。美人を目の前にして何にもしないなんて事、俺には出来ないし」
「お前……!」
もう一度、杉浦に殴りかかろうとした。
「まて、大丈夫。もう、桜井に手出したりしないよ」
杉浦は、ニヤリと笑って言った。
「俺は、ただ、大輝の今、好きな奴をよく見たかったんだよ?だって、そうだろ大輝?俺にはその権利があると思わない?」
そう言って、大輝の頬に軽くキスをした。
「……正広…」
「俺を振ったのは桜井ユウと付き合う為?」
これは?……
これは、杉浦と大輝は
そういう関係だったってこと?
僕はその二人の会話を聞いて物凄く、気分が悪くなった。
僕は嫉妬しているの??
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