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欲_19

中に沈めたままだった指をもう一度動かして、その存在を教え込む。 「あぅ……っ……」 「ほら、ね?」 「やぁ、待っ……ぼくも、したい……長谷さ、の……ったい…」 「嬉しいけど、それはまた今度ね」 埋め込んだ指の動きが滑らかになる頃、ニ本目の指を差し入れて中を広げる。 「んぅ……中、広がっちゃ……ぅ」 「広げてるんだよ。僕のがちゃんと挿るようにね」 「はせさ、んの……っ……ぅ…」 中に触れれば触れるだけ郁弥くんの体温は上がっていくし、僕に向けられる目もとろんと落ちていく。 「ぅ…あ……っだ………まだ……ですか…ぁ?」 「んー……」 「も、ほし……ほしぃ……っ……はせ…さ……ほしっ…」 「ここに欲しい?」 「…ん……ここ、……いじわるっ…し、ないでぇ……」 肩口に額を擦らせて、まるで駄々っ子のようだ。 郁弥くんが甘えてくれてる。 それがこんなに嬉しいなんて、君は知らないんだろう。 「じゃあ腰上げて」 蜜の滴った指を引き抜いて、腰に手を添える。 郁弥くんは言った通りに腰を浮かせ、僕は後孔へ自身のモノを宛行った。 「息止めちゃダメだよ」 コクっと頷いたのを合図に支えた腰を引き寄せて、熱い内壁抉っていく。 「あ……っ!……ぅあ……つぃ……」 「…っ………大丈夫…?」 「…っじょぶ、だから……ぜんぶ…ほし……」 「ん、全部あげる」 入口は挿入を拒むようにキツく、それでもゆっくり押し開いていけば中は待っていたと言わんばかりに絡み付いてくる。 「あ…あ……ぅあ……っ…うれし……これ、ほしかっ…た…」 「僕も嬉しいよ。でもまだトんじゃダメ。郁弥くんを抱いてるのは僕なんだって、ちゃんと見てて」 開きっぱなしの唇から舌を差し入れて、貪るようなキスを交わす。 「ふ、んぅ……っ…はっ……ふぅ……」 「覚えていてね。これが、初めてのセックスだよ」

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