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証_2

「僕知ってたんです……はせさ……ずっと我慢してるって…………全部挿れないようにしてるって…………っ…くが……ぼくじゃダメだから……ですか……?」 「違うよ、それは違う。だから泣かないで」 拭っても拭っても流れていく大粒の涙。 「僕がね、怖かったんだ。理性を飛ばして君を抱いてしまうことが。でも今日は…………ここまで、挿れてもいい?」 「あ………っ………」 薄く付いた腹筋を指先で辿り、今僕の先端が宛行われてるであろうそこを少し押し込んだ。 「あ、うぅ……っ……ん……」 「郁弥くんがもっと、もっと僕だけの事しか考えられないようにしちゃってもいい?」 「い、い……いいです……して、してください…………っ」 両手を伸ばされ、こんなにも可愛い顔で早くと強請られて興奮するなって言う方が無理な話だ。 「いくよ……?」 「ぅ、ん…………――あッ……!」 「〜〜ッ……は、っ……息、吐いて……」 「……ふ…、ぁ……は…っ……苦し……」 「ごめんね、でも……、全部挿った……」 ピッタリとくっついた下半身。 郁弥くんの手を取って、彼の腹の上へと重ね置く。 「今、全部ここにいるよ」 「あ……ぅ……ぜんぶ……ぜんぶですか……?」 「うん、本当に全部。全部郁弥くんのもの」 苦しいだろうに郁弥くんは嬉しいとばかり口にして笑うものだから、どうしようもなく愛しくてその身体を掬い力いっぱい抱き締めた。 「――ふぁ……っ……は、せさん……?」 「――可愛い。可愛くてどうにかなりそう」 「ぇ……」 「僕の全部はあげたから……今度は、郁弥くんの全部が欲しいな」

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