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証_3
真っ白な項に舌を這わせれば、噛みたいと衝動が僕を駆り立ててくる。
早く、僕だけのものにしたい……。
「……っしい……ほしい………はせさん……噛んで、噛んでほし……はせさんの、ものになりたい……です……」
「〜〜ッ……本当、めちゃくちゃにしちゃいそう…………」
柔らかな肌に突き立てた歯が消えない痕を刻んで、全身が堪らなく悦ぶのを感じる。
口に広がるのは血の味のはずなのに、とても甘い。自分の一部であったかのように身体に溶けていく。
誰にも渡さない。この子は、僕だけの…………。
「――ッ……ハァ……ぁ……う……っんぐ」
呻く声が微かに届いて、ハッと我に返った。
「――っ、ごめん…………大丈夫?痛かったよね……ごめん……」
歯を突き立てた瞬間、理性を持っていかれた……こんなに深く噛むつもりなんてなかったのに……。
「……っ……ごめんね」
僕の言葉に一生懸命首を振った郁弥くんは、嬉しそうに項に手を当てる。
「だいじょぶです……ぜん、ぜん痛くない……から」
「でも……」
「これで、長谷さんのものになれましたか……?」
「………………」
「僕は、長谷さんのだけのものに、なれましたか……?」
「…………うん……うん。郁弥くんは僕だけのものだ。誰にも渡さない」
項に触れていた手を取って、僅かに付いた血痕を舐め取る。
「この指の先から、血の一滴まで全部ね」
僕を見る郁弥くんの目がとろんと落ちていく。恍惚に熟れた瞳は僕を吸い寄せるように間近に迫った。
「うれし……すき、だいすき……ね、奥シて……たくさんシて……っ……」
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