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「ぉ、おとはぁ……」 「っ!」 酔いが戻ってきたのか、それとも恥ずかしさからか、あるいはどちらもか。頬を赤らめ、瞳を潤ませながら吐息混じりに音羽の名前を呼んだ。奏の喘ぎから自分も興奮して、熱が上がっていったが後で処理をしようと思っていた。けれど、今の奏の状態をみてそれは消え去った。 転がっているボディーソープから二、三回プッシュし液体を出すと、指に馴染ませ閉じている後孔に埋めた。 「ひぅ!」 「奏が誘ったんだからね」 「あ、ぁ、んあ」 ひくつく内壁を撫でながらゆっくり中に進めていく。滑りに任せて第二関節ほどまで入ると一度指先まで抜いた。そして指をもう一本増やし、一気に付け根まで。 「ぁああ!っ、はっ…あ、んっ、あっ」 指が出入りすることでボディーソープが泡立つ。後孔からくちゅくちゅ、と音をたてるのは洗剤だけじゃない。出したばかりで硬さをなくした性器は、後ろを弄られただけで角度をつけていき、鈴口から先走りが陰茎をつたい、後孔に垂れていく。 ある程度、解れると指は音をたてて外に出ていった。泡や奏の淫液で濡れた手でまたボディーソープを出すと、今度は音羽の高ぶった性器に纏わせる。 「奏、前に手ついて」 「んぅ?」 熱に酔い、何も考えられない奏は素直に言うことを聞いた。バスチェアから腰をあげ、前の壁に手をつくと、後ろに自分以上に硬く、太くなった熱が当てられたのを感じた。 「お、とは…ぁ、後ろ、あたってる」 「当ててるの。今からここに、これ挿れるからね」 「むり、無理無理。入んない」 「大丈夫。いっぱい解したし、それに」 「ぁ、やっ!」 「こんなにヒクついてるし」 解されたそこは、指で与えられた快楽を覚えてしまった。また、犯してほしいと体は欲している。 「やぁ…!入らない、はいんないっ」 「奏、力抜いて」 「むりぃ……」 先端を後孔に当てると奏は異物感に、力を入れて下の口を閉じた。力を抜け、と言ってもさらに力を込めてしまう。 待ちきれなくなった音羽が脇腹をスーっと撫でると、くすぐったさから力が抜けた。開いた事を感じ、腰を掴むと、先端を押し込んだ。 「ぁ、っ~~~」 「ぅ、キツ……」 いきなりの衝撃に中に入ってきた、音羽を締め付ける。 意識を逸らせるため、先走りと泡にまみれている奏の性器に手をかけ、扱いていくと、徐々に締まりを緩めていった。 「あ、ぅ、んあ、あ、ぅ、んんっ」 力が抜けたことで多少だが動きやすくなり、半分まで埋めていく。半分までいったらカリまで抜き、また半分まで。 「あぅ、んんっ…あ、あ、ああっ」 「気持ちいいとこ見つけた」 「あ、あっ…そこ、ばっかやだぁ」 後ろの性感帯、前立腺を集中的に責めたてていき、先端で擦る度にびくびくと震える。 「奏、前、見てみな」 「ぁ、ん、まえ?……っ!」 奏は前を見て、快楽で赤く染まった顔をさらに赤らめた。そこには、音羽に与えられる快楽に感じ性器を高ぶらせ、飲み込めない唾液を垂らす自分の姿があった。 恥ずかしさに目線を下にずらすと、音羽に目線を戻された。 「ほら、ちゃんと鏡、見て。俺ので感じてる自分の顔」 「や、やぁ!」 弄ったことのない後ろに、一緒に仕事をしているメンバーの熱を入れられて、感じてる自分の姿が奏の目に映る。突かれる度に、高ぶっている奏の性器が比例するようにぶるんぶるん震え、先走りを撒き散らす。 「この体勢じゃ後ろは見えないか。すごいよ、俺の咥えてるここ。ここってこんなに広がるんだね」 「いわ、いわないでぇ……」 「まだ、半分しか入れてないからね。そろそろ全部挿れさせてね」 「ぇ、もう、むり、むりぃぃぃやあぁあああ!!」 抽挿を繰り返し、音羽のモノに慣れてきたそこに、根本まで突き挿した。陰毛が当たるまで奏の尻に密着させ、ぐりぐりと奥を押し付ける。 「ひゅっ!ぅあ…あ、ああ!」 「ちょ、もうイッたの、あっ締めな、…出る、っ!」 奥までいれると、奏は果てた。性器からでた精液は前の鏡を白く汚していく。射精から後ろを締めると、中の音羽がどくん、と震え奏の奥に熱を吐き出した。 「ぁ、あ、あぅあ…なか…でてる~」 「ごめ、中、出しちゃった」 「あ、あ、んんっ」 精液を出し終えると、奏は再び尿を漏らした。勢いはなく、ちょろちょろと精液の後を追うように。 「また、漏らしちゃったね」 「はっ…はっ、ぁ…」 「おっと…奏?」 溢すような排尿が終わると、奏の体からガクンと力が抜けた。反射で抱えた音羽が顔を覗き込むと静かに寝息をたてている。 「逆上せちゃったかな…」 力のなくなった後ろから、出し終え萎えた性器を出す。モノが出ていく感覚にビクンと震えたが起きることはなかった。 出口ができたことで中に出した精液は外に溢れていく。床にぽとぽと垂れていき、抽挿をしたことで泡だった泡さえイヤらしく見える。 「とうとう手出しちゃった。でも奏が誘ったのが悪いんだよ。」 意識のない奏の唇に自分の唇を押し付け、薄く開いた唇に舌を潜り込ませる。舌を絡ませると、意識がなくても逃げる舌を追いかけ吸う。奏はまた、ビクンと震えた。 口を離し、濡れた唇を指で撫でるとシャワーを少し温めに設定する。 奏の両方の体液で濡れた体を綺麗にしてあげ、自分も体を流す。逆上せた奏のために設定した温度だが、今だ興奮した熱を冷ますにはまだ、熱い温度だった。

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