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「それー!」 バシャッ 「ぅあ!冷たっ!」 バシャッ 「ちょっ、口入った」 空は、雲一つない快晴。そして、太陽を反射して輝く海。空と海が繋がり、余計に大きく見える。絶好の遊び日和である。そんな海辺でいい大人、しかも男が水をかけあい、はしゃいでいた。 「はい、オーケーです!お疲れ様でした!」 どこからか聞こえたスタッフの声に、男達は手を止めた。 ただいまの季節は夏。ということで恒例、今日の仕事は、水着の撮影。服の下に隠された、普段着では見えない肌にファンからも人気が高い。 自然な笑顔を撮りたいと、海に入り水をかけあってただけで遊んでいた訳ではない。 だが、一度かけられると反抗心が芽生え、ガチなかけあいになる。結果、膝下までしか海に入っていないのに、全身びしょ濡れになった。 「もう、髪までぐっしょりだよ」 「あっ!奏、乳首たってる!」 「楽人、言わんでいい!音羽も見んな!」 奏の乳首は、昨日、音羽に弄られたこともあったのか、水が刺激になり、ぷっくりと主張している。けれど、奏はそれと同等に、もしかしたらそれ以上に焦っていた事があった。 「(やべぇ、体冷えたか。トイレしてぇ)」 腕を擦って体を暖めようとするが、もう尿意を感じてる体には意味がなかった。また、海の波音が余計に尿意を促進させる。 「撮影終わりっ!シャワー浴びに行こ!」 「奏も行こう……奏?」 楽人がシャワーを浴びに海から出る。音羽も奏を誘い、行こうとしたが、奏の異変に気づいた。 「奏?お腹痛いの?」 「いやっ……なんでもない」 「……ああ、そういうことか」 心配して覗いてきたが、奏は今朝の事もあり、視線をそらして誤魔化す。だが、その行動は逆に尿意を我慢していることを音羽に勘づかせてしまった。 「ちょっ、なにすんだ!」 音羽は組んでいる腕を掴んで、海に倒れさせた。 海に尻持ちをつくことで、膝下まである海水は、今は冷やしたくない腹と股間を冷やしていく。 奏の前に膝をついた音羽は、もうすぐ決壊しそうな性器を擦る。 「また、我慢して一人で感じてたの?」 「ちがっ……撮影前にトイレ行ったけどまたしたくなったんだ!」 「ふーん。本当かな?ねえ、ここでしちゃいなよ」 「はあ!?何、言ってんだ!公共施設だぞ、ここ!」 今は撮影のため、人払いをしているがこの海に は連日、多くの人が楽しみに来る。これから更に暑くなり、たくさんの人が入る海でトイレをするのは、流石に気がひけた。いや、駄目だ。 「まぁ、マナー違反ではあるね。でも、こんなに海は広いんだからすぐ流れちゃうよ」 「ひぐっ……擦るな、出る、から」 腹に力を入れ、尿道を締めるも、先端を擦られ滲み出る。 「だから出してって」 耳元で囁かれ吐息が耳にかかる。力が抜けた。 「もう、むり…ぁ」 溜まったものが出ていく感覚に奏は震えた。海で見えないし音も聞こえない。けれど、力が抜け、赤らめる顔を見れば漏らしたことは一目瞭然だった。 「ぅあ…ん、ぁ」 「奏の周り、なんか温かい?もうおしっこが流れちゃってるのかな」 「ん、っ…ぃや」 止めたくても一度、出たものは止められなかった。奏は公共の場所で、音羽の前で漏らしてしまった。 昨日の酔って出した時と違う。素面の理性がある時に漏らす恥ずかしさは並ではなかった。 「音羽さーん!奏さーん!どうしました?」 突然の声に奏はビクッと震えた。どうやらいつまでも上がって来ない二人をスタッフが呼びに来たらしい。 「すいません。この子が足つっちゃったみたいで」 「えっ、大丈夫ですか?ブランケットとか持ってきましょうか」 ここに留まっている理由がまさか漏れそうになり、音羽に刺激され漏らしたとは考えもしないだろう。音羽が誤魔化し、本当に心配してくれているスタッフを見て、恥ずかしさが増した。 「大丈夫です。このままシャワー浴びにいくので、奏立てる?」 「う、ん。ありがとう、ございました」 心配してるスタッフに、軽く頭を下げシャワー室に向かった。

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