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秋の鑑賞会 前編

 秋の日もまだ落ち切らないうちから、会場には人々が集まっていた。  ディナーショーでも行われるかのような、明るく品のいい空間に、高価なワインやシャンパンのボトルが並び、用意された椅子は寛げるだけの大きさがあった。  そしてそれらの椅子が向いているのは、まだ誰もいないステージだった。  やがて司会が現れて、来場者に感謝を述べ、概要を説明すると、会場からはぱちぱちと拍手が起きた。照明が切り替わって、ステージはいっそう明るく、客席はやや暗くなり、そして舞台袖から人影が現れた。  それは目隠しをされた青年と、その腕を引いている男で、青年はごく薄いローブをまとっていた。  同時に反対の袖からは、明らかに人を拘束するための台が運び出され、ステージの中央に固定された。まだ何も理解していないらしい青年は、ローブを剥がれて裸にされ、台の上に乗せられて手足を拘束されてしまった。  青年の脚は哀れにも開かれて、その局部もすっかり剥き出しになる。  会場に満ちた期待の溜め息に青年は怯えた様子ではあったが、まだ除かれない目隠しのせいで、状況を理解してはいないようだった。  青年の自由がすっかり奪われたことが確かめられると、男は彼の目隠しを取り去った。 「……えっ、……え?」  青年の戸惑いの声はあまりにも無垢だった。黒い瞳の、滑らかな髪と肌をした美しい青年だ。そんな彼が、何も隠せぬ姿で拘束され、驚き、怯える色を顔に浮かべるだけで、観客は満足げな笑みを見せていた。  この美しい青年は、まだ熟さぬ青い果実だ。身体は辱められる快感を知っていても、まだ充分に熟れていない。これからさらに辱められ、男の味を覚え、心も身体も淫らに染まり上がれば、いずれ市場に並べられる商品だった。  何故こんな大勢に見つめられているのかわからない、とその顔で言っている青年に何の言葉もかけずに、男はとろとろとぬめりのある液体を青年の胸元にかけた。青年はびくりと身を震わせたが、震える以上の抵抗はすでに封じられていて、男の手がぬめりを広げて胸を撫で回し、乳首をくすぐっても、やはり身をよじることすらできなかった。 「あっ……ああっ……!」  青年は乳首だけで充分に性感を得ているようだった。男の指が両の乳首を撫で、転がしてもてあそぶと、息を乱して喘ぎ声を上げ、その間にも彼のペニスは兆しつつあった。 「あっやめっ……い、いやだ……っ」  青年は拘束された手足に力をこめて抵抗したがっているようだったが、それは観客の目を楽しませるだけで、彼の意図は何一つ果たされなかった。  青年のペニスがすっかり勃ち上がってしまう頃には、いくつかの道具の乗せられた台も運ばれてきて、男はその中から細長くいびつな棒状の道具を手に取ると、青年の尻にぬめった液体を塗りつけ始めた。 「あっ……や、やめて……いやだ……!」  青年の言葉はまるで男には聞こえていないようで、男は青年の菊門に、手にした道具をずぷりと突き刺してしまった。 「ああっ! あっ……!」  青年の声が高くなり、確かに濡れたのが耳でわかった。  男は遠慮もなく、ずぷずぷと道具を出し入れする。いびつに凹凸のあるそれは、青年の性感をたやすく誘い出しているようだった。 「やめっやっ……うっあっ……もうやめっ……!」  抵抗を封じられた青年は、菊門の刺激に息を乱しながらも、まだあがこうとしているようだった。客から顔を背けようとしながら、手首や足首に力が入っているのが見て取れた。 「ああぁっ……!」  男は細い道具を抜き去ると、今度はいくらか太さのある道具を手に取った。波状にカーブを描いたそれが、前立腺を刺激するためのデザインであることは、おそらく会場の誰もが理解していた。 「だ、だめ……うあっあっ……!」  今度の道具もまた、躊躇されることなく青年の尻に押し込まれた。青年の荒い息が響き、ほどなくしてその道具は男の手によって青年の内部を強く刺激し始めたらしかった。 「あああぁっやめっやっ……だめ、いやだぁっ!」  青年の声に涙らしきものが混じり始め、そしてそのペニスがびくびくと動くのがよく見えた。青年は明らかに快感に翻弄されており、男の指によって再び乳首をこすられると、身を震わせて高い声を上げた。 「ひうっあっやっ……! やっあっあっあぁ……!」  道具を持つ男の手の動きが速くなり、ひどく敏感らしい乳首も同時に責め立てられて、青年はあらがう余地もなく射精した。会場から感嘆したような声が上がる。  ぜいぜいと息をする青年の中から道具を引き抜くと、男は濡れた菊門にさらに潤滑剤を足し、己の屹立したペニスを取り出した。そして男は、躊躇いもなく青年の菊門を犯してしまった。 「あぁっ!? や、あっ…………!」  青年は目を見開いて、驚きを露わにしたが、男が腰を遣い始めるとその声はいくらも経たずに涙に濡れ始めた。 「あっあっいやぁっおれイッた……っ! もおやめぇっ……!」  青年の泣き声はやけに幼くて、哀れでありながら甘く愛らしかった。それと相反するように、ズチュズチュと卑猥な音を立てて男は彼を犯し続ける。 「もうやっ……いやだぁこんなの……っ! あっあっやめて……!」  ぐすぐすと青年は泣き出し、身を震わせたが、彼の菊門は男のペニスを受け入れ続け、そして彼自身の性器もまた、太く張ったままだった。 「うっあっ……なんでぇ……っ! もおいや……やめっあっ……おねがいやめてぇぇ……っ」  じゅっぷじゅっぷと音を立てて尻を犯されながら、青年は喘ぎ、泣いて、懇願した。しかしそのすべてが彼の魅力を際立たせるばかりで、会場全体が彼を犯すという意志で満ちているようだった。 「やだ……ふっうっ……もお犯さないで……みっ見られ……ああっあっ……!」  青年の身体は汗に、顔は涙に濡れて、胴は潤滑剤と己の精液で汚れていたが、そんな彼が男に犯されて泣く様はとても美しく愛しさを誘うものがあった。  彼の泣き声はいいですね、と客席で囁き合う声が聞こえ、実際青年の漏らす嗚咽はやけに幼く甘い響きを持っていた。

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