44 / 306
第四話 ショーゴと浮気。
愛している。
愛している。
惜しみない愛を。
枯れることのない愛を贈ろう。
──だけど。
そう。
俺も、お前にほんの少しでも必要とされていると感じてみたい。
よく懐いていた野良犬が別の人間に飼われた時のような、どうってことはないけれど少し物足りないあの感覚。
そんな些細なものでいい。
そうしてくれたら、すぐにでも首輪を噛み切ってお前のもとに戻るから。
ほんの一瞬、俺を求めて。
──翔瑚。
ともだちにシェアしよう!