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1.悪だくみにはご注意!①

「いおいお、今度の試合応援に行くね」 「ありがと~! オレの活躍楽しみにしてて!」  次の移動教室のために廊下を歩いていると、自分の教室の窓から女の子の声援の約束をもらった。 「友達?」 「さあ?」 友達に今の女の子が友達かどうか聞かれ、知らない子だったため正直に答えた。多分、一回か二回は話したことあるんだろうけど、思い出せない。 何人かでわっと来て話すこともあるから、その中にいた子なのかな? インパクトがない限り、面識の薄い子を覚えるのは難しい。 「バスケ、全国行くんだろ?」 「うん、決まったからご褒美でこの前休みだった」 県大会で優勝したのと全国大会出場のご褒美として、この前平日に休み貰った。だから、占い部やったんだけど、あー嫌なこと思い出した。 確かに水晶には、恋のお悩みにしては写るものが薄いなと思っていたけど。久しぶりにやるから調子が悪いのかと思って見逃がしたのかいけなかった。 「フェンシング部も全国行くらしいし、次の全校集会はその話題が出るだろうな」 「あの長いやつね。座ってると尻が痛くならない?」 「なる。あぐらかいてても足痺れてくる。座ってるだけましだと思うけど」 友達が話を変えてくれたおかげで、嫌なことを深く思い出さずにすんだ。

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