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第8話 · 始めての同棲

思 慕 1998年6月末頃…………………… ススキノの南側 二人のアパート………………… ……日曜日の夕方、引っ越しが終わり、 業者の人も帰り、二人はやっと一息ついた。 細かい後片付けは残っているが、 家具の配置など大体落ち着いたので、 二人とも大の字になって、 1番奥の部屋、古めの寝室に置いたダブルベッドの上に、倒れ込んだ……‥ 直也は、圭一の方を振り返り聞いた。 「 疲れた ~ !! もう動けない ~ ! 、ど ~ ぅ ? おなか、空いた ~ ? 」 「 少し空いたけど、いろいろやる事あるから、 ご飯の用意、遅くなるかも ~ 」 「 いいよ、いいよ、どっか近くに、食べにいってこよぅ ~ 」 「 は ~ ぃ 」と圭一が言った。 直也は、圭一の雰囲気が、急に、 若奥さん風になってきたので照れくさく、 「 最初から、そんなに頑張らなくていいよ ~ 。ゆっくり やって行こ ~ ! 」と、照れながら、 伝えた…… 「 ウフッ ! 」圭一は、又、一言だけ返してくる‥… この二人のアパートは、ススキノの歓楽街を南へくだり、 南7条通りを越え、100mぐらい行った所にあった。 建物は少し古く、外観もパッとしなかったが、部屋の広さのわりに家賃が安かった。圭一の美術作業の事もあり、3部屋あるアパートを探してたので、 ここに決めたのだ。 ビルの3階に、居間 兼 キッチン、寝室、圭一の作業室、の3部屋という間取りで、直也は、圭一との同棲生活をスタートさせていた。 6月中、 直也は一人で不動産屋をまわり、 部屋をあちこち検討しながら、最後に圭一に見せ、 「 ど ~ ぉ ? 古いけど、広いし、家賃は安めだよ ~ 」 「 いいよ ~ ! 、部屋は、僕がきれいにするから、…… 飾るの楽しみ ~ !! 」 契約書を交わし、新居の為の、買い物に二人で、出かけ、 ガスコンロ、電子レンジ、洗濯機は、あまり高くないものを買い、 ただ、ベッドだけは、ダブルでお洒落なものにした。 その他必要なものについては、それぞれ持ち寄りでまかない、 圭一には " あまりお金を使わないようにね ! " とクギを刺された…… 知り合ってから同棲まで、約3か月、 この短い期間で決めた理由はいくつかあった。 直也が圭一のビジュアルだけじゃなく、ほかにも圭一に惚れてしまった 理由が……… ………………………… ………………………… ……直也は、以前記した通り、 ゴールデンウィークに、小笠原諸島へ旅行に行った。 出発の4月28日の朝、千歳空港から、直也は圭一に電話をかけ、 「 もしもし ~ 、俺 ! 時間だから ~ 、行ってくるね ~ ! 」 「 うん、わかった ~ 、待ってる ~ ! 」 直也は、後ろ髪引かれながらも、気を取り直し、札幌を、後にした。 羽田に着き、モノレールに乗って、 浜松町に行き、竹芝桟橋の方へ、…… 小笠原行きのフェリーの時間までだいぶあったので、 芝離宮の公園で、昼寝しな がら時間を潰す事にしようと思い、 テクテクと歩いていった。 一昨年の小笠原旅行の時は、 東京で一泊する予定をたて、その夜は、新宿2丁目の、 ハッテン場に行き、遊び まくった…男が欲しくて、我慢ができなかったのだ…… ……でも、今回はまるっきり、気持ちが違った…… 直也には、圭一の顔が浮かび、遊んだら悪くて、という気持ちと、 圭一以上の子なんてそう簡単に見つからないんだから、 不謹慎な行動は、 控えたほうがいいという気持ちが、湧いてきてた為だ…… ……………… …………… ………小笠原まで、丸1日の船旅を終え、 一昨年のメンバーを見つけては、再会を、喜び、酒を飲む交わした……、 皆で、洞窟の探検をしたり、 沈没船のあたりの、サンゴがそこらじゅうに、きれいな色を放つあたり を、シュノーケリングした。 前回もやった陶芸づくりを、再度やってみたり、 釣り船にも乗り、かんぱち漁を体験したりと、 あわただしく、南海の島を満喫していった…… ……だが、昼間は、アウトドアを愉しみ、 夜は宴会をやり楽しいのだが……寝る頃になると、 圭一のことが思い浮かんでくる…… “ 今頃、田舎だろうな ~ 、実家の手伝いがあるって言ってたからなぁ ~ ……電話にでるの難しそうだから、 メールいれて置こう ~ ! " 直也は圭一にメールを送った。 " 元気にやってる ~ ? 、あしたの午後、 小笠原を出港して東京に着くから…… 2日の夜11時半ぐらいの船に乗り、 苫小牧に4日の朝5時半に到着、 そこから、バスだから、札幌には、8時ぐらいだね…… 電話するにしても、早すぎるかぁ ~ ?! どうしようか ~ ? 昼ぐらいに会う ~ ? " 圭一から返事がきた。 " 少し元気なくて …… 病気かなぁ ~ 、でも、大丈夫よ ~ 、 後、4日もすれば治るの ~ 恋 の や · ま · い ……だから、……顔を見れば治るから…… 4日は昼頃に電話入れてね ~ ……待ってます…… 。" 直也は、圭一のメールを見て、体が熱くなりメロメロになった… 俺の帰りを待っている子が、いるなんて…… こんなに感激したことは人生で初めて、………早く帰らなくちゃ……と……。 ………小笠原からの帰りの船は、快晴の空と エメラルドグリーンの海に、はさまれながら進み最高の気分だった。 直也はデッキに立って、 " 来年は、絶対、圭一と一緒に来よう ~ ! " と決めていた。 圭一にも、 小笠原諸島の美しい自然を……海も、沈む夕陽も、朝焼けも、 何もかも、圭一に見せたかったし、同じ時間を共有したかった…… ……東京からは、夜11時半出港のフェリーに乗り 苫小牧へと向かう。 直也は、乗船後、すぐに2等船室のフロアーで横になり、 圭一にメールをいれておいた…… “ ただ今、無事、定刻通り、東京から出港 ~ ! 。もうすぐ、帰るから ~ 、 返信はいいよ ~ 、じゃ、おやすみ ~ 。 ”……… ……翌日は、まるまる1日、船旅が続き…‥ 太平洋を北上しながら、 左側に陸地が見えたり見えなかったりを繰り返しながら、 苫小牧へと近づく……… …… 直也は、圭一には、 モーニングコールとおやすみコールの 簡単なメールを1回ずつ、送り、 夜は風呂も入り早めに寝ることにした。 “ あしたの朝は、もう、北海道だ ~ ! ” と思いながら いつしか眠りについていた…… 翌朝、直也は、3時すぎには目が覚め、 下船の準備を少しづつしながら、 半分はまだ、寝ぼけていた…… 到着時刻のアナウンスが入り、15分遅れの5時45分だと知らされた。 5時40分頃には、ゲートに下船を待つ客が並び、 接岸を待ちわびているので、直也も、大きいリュックを担ぎ、列に並んた…… ……… 接岸を終え、船員の、 「 ありがとうございました ~ 、お気をつけくださ ~ い 」 の声が響き渡り、人の波が動き出して、 直也もその波の早さに合わせて、船から降りて進んで行った…… ……直也が通路を歩いて行くと、左側の遠くに、 柱のそばで、下船の客の方へ、顔を向けて立ってる人が目に入った…… 更に、直也は、歩き進めて行き…… そこで、驚きで目を見張り、一瞬立ち止まった…… そして、その直後、足を早めて、 その人の真ん前までたどり着き、声をかけた… 「 あれ ~ ! どうしたの ~ ⁉ 」、 そこに居たのは、圭一だったのだ…… ………直也は、びっくりしていて、素っ頓狂な声と、 この場にふさわしくないセリフをはいていた。 ほんとうなら、「 ただいま ~ ! 、迎えに来てくれたんだ ~ 、 ありがとう ~ ! 」ぐらいは言うべきなのに、 そして、内心は、凄く感激してて、嬉しいのに、 直也はこれしか言えなかった…… 圭一は、いつものニコッとした表情で、 「 迎えに来たの ~ 、きのうの夜、 こっちへ来てビジネスホテルに泊まってた ~ 」 「 えッ ! ほんとぅ ~ ! 、 びっくりした ~ ! 」 「 ムフッ 、 」圭一の笑みが拡がり…… 嬉しそうな顔を直也に向けてきた…… もうこの段階でも、直也は、 圭一にメロメロになつて惚れ混んでしまい、 雲の上をふわふわ浮いているような気持ちだった…… …………少しの間ロビーで、時間をつぶし、 二人はターミナルの出口に待機していたリムジンバスに乗り込んだ。 最後尾の左側に並んで座り、しばらくは 近況報告をし合った……… 直也は、小笠原諸島の素晴しさを語り、来年必ず 一緒に行くことを約束し、圭一は実家の手伝いで、疲れたことや、 クラス会があった話しを、直也に聞かせた…… ………………… ……バスは札幌へ向かってスピードを上げていき、 国道を駆け抜けていく…… ゴールデンウィークといっても、 北海道はまだ、涼しい日が多く、 窓外の景色を見ても、初夏というにはまだまだ、 程遠い感じがしている……… …………………………… ……………… 「 腹へってるよね ~ ? 、 朝早すぎてどこもやってないから、ファミレスにする ~ ? 」、 苫小牧から札幌までおよそ2時間、 到着するのは、8時半過ぎたあたり、 ほかに心当たりがない直也は、圭一にたずねていた…… 「 うぅん 、直也さんの部屋でいい ~ ! 」…と圭一が返してきて、 直也は承諾し、 車窓から景色をみながらくつろいでいると、 圭一が左手で、 イスの上に置いてた直也の右手を、握ってきた。 だんだん力を込めてきたので、 直也もそれに応えて、強く握っていった。 二人とも、無口のままずっと手を握っていた……… この時には、もう、 興奮状態になっていた直也の男は、 ギンギンに勃起してて、ジーンズの上からでも、その膨らみがわかった。 直也は、 圭一の手が触れるように、握り合った手をわざとに、 自分の股間に持っていった。 圭一は、目をつぶったまま、身動きしないが、 感じているのが、伝わってきた。 早く二人っきりになり、 圭一を、抱きしめたかった。 あの、喘ぐなまめかしい、圭一の声が、 直也の脳裏によみがえってきていた……… …………………… ………バスが、サッポロファクトリーに着き、 二人は、10分程歩いて、直也の家に到着したが、 家は空っぽで、祖母と姉は、祖母の生家へ行き、 両親は、温泉に行っていた………… …… 直也は、荷物を降ろし、着替えて、 圭一には、ゆっくり座わってるように言って、 階下へ降りた。 風呂にお湯をため、 冷蔵庫になにがあるか確認したり、 酒の在庫を見たりしてから、2階へ上がっていった。 手に持っていた、サンドイッチや、お菓子、 缶コーヒーや、コーラを乗せたトレーを、 テーブルに置きながら、 ソファーに、寝そべり座っている圭一の真横に腰を、おろした……… ……直也は、顔を近づけ、圭一にキスをした…… 優しくなでるように唇を合わせて、 舌もゆっくりと、すこ ~ しだけ 入れてみた。 圭一もまた、舌をそ ~ っと入れてくる…… 二人は、それぞれの舌を、 からませ、ぬめらせながら、 その恍惚感に浸っていった…… ………圭一の喘ぎが聞こえ始めた頃、 直也は、一旦、キスを中断して、圭一の首すじや、 耳もとのほうに唇を這わせながら、圭一にささやいた。 「 寂しかった ~ ? 」 圭一が、甘えたエロティックな声でこたえてきた… 「 うん 、寂しかった ~ 逢いたかった ~ ! 」……… その後は、いつものように、激しくキスをくり返して、 圭一の手を取りながら、ベッドの方へと誘い、 服を、脱がしていく。 ………直也は、ビキニ姿の圭一をベッドに横たえ、 全身をくまなく舐めまわして いった。 圭一の乳首を強く舐めては、吸いつくすように、むさぼって…… 乳首がとても感じるらしく、直也に求めてきた。 「 あぁ ~ ッ ! 、あぁッ ! 、気持ちいぃ ~ ! 、もっと強く ~ !! 」 「 もっと強く舐めまわして ~ 、かじって ~ 」 と 狂わんばかりに懇願してきてた…… 直也も、 もっと、圭一が悶えるように、気持ちが良くて嗚咽を洩らすようにと、 刺激の激しさを増していった…… 二人は、喘ぎながら、だんだん昂まっていき、 お互いの勃起したモノを、 しごき合い、しゃぶり合いを、し続けた。 先に、圭一が…‥すぐに直也も、 溢れ出てくる精液に快感を感じなから、 絶頂に達する声を発して 果てていった……… ベッドでしばらくは、 素っ裸のまま、二人は布団にくるまり、 抱き合っていた…… 圭一の顔全体に、直也は唇で軽く触れるキスをくり返し、 手は、 圭一の背中やお尻のほうに這わしながら、官能の世界に 身を置いていた……… ……………… 圭一は、股間以外は、脇もお尻もほとんど体毛がなく、 肌はスベスベしていて、 直也にとっては、理想のタイプで、 神話の中の美青年そのものであり、 最上のパートナーになり得る人だった……… ……………… …………… ………ゴールデンウィークが去り、 普通の生活が戻り、 直也も、仕事を1週間以上休んだ分を、 取り返すべく、勤務に励んでいた………が、 この所、圭一の表情に、 変化が現れてきて、 何か寂しげな、満たされない顔をしているのを、 直也は心配していた…… ……………………… ゴールデンウィーク後の二人は、 毎週、土曜の夜中に会い日曜の夜まで 一緒にいるパターンを、くり返してきたのだが……… ………………… ……… 5月の末のある日曜の夜、 まだ、ベッドの中で裸の体を寄せ合い、ふっついていた時、 圭一が帰る用意をする為に、 ベッドから抜け出て、服を、身に着け始めた……° それを見て直也は、 ビキニのうしろ姿の圭一に 「 もう、そんな時間か ~ ! 、早いね ~ ! 」……と微笑みかけた…… 「 うん 、嫌になっちゃう ~ ! 、部屋に帰るの ! 。」 「 そっか ~ ! わかるよ ~ 、面倒くさいもんね ~ 、」 ……… 圭一は悲しげな表情を浮かべて、 「 違うの ~ ! 、そうじゃなくて ~ 、」 「 えッ、? 」直也の疑問に圭一は、 心のうちを、さらけ出してきた……… 「 真面目に聞いて !! 、一緒にいたいの ~ ! 、一緒にすみたい !! 」 ………直也は、瞬時 、ためらい迷ったが、心を決め…… 「 う ~ ん、そっか ~ ! 、分った ~ ! 。」 ………この時、直也は圭一との同棲を決心した ……… !! 夫婦のようにやっていこうと…… お互い嫌な所や、理解できない面も 出てくるだろうけど、一緒にいたい気持ちは、圭一と同じだった……… …………… …………… ………………… そして今、引っ越しを終えて、 圭一と二人、 体を、ベッドに広げたまま、 夕食の心配の会話をしながら、疲れからの回復をまっていた……… ……1時間も休んだろうか…… 居眠りをしていた二人は、目を覚まし 近くの居酒屋で、簡単な食事をして空腹をしのいだ。 急いで部屋に帰り、 引っ越しの片づけをしながら、これからの生活の役割分担などを 相談した…… 家事で、直也に任されたのは、 ゴミ出し、掃除機がけぐらいで、 炊事は週1回、後にかんしては、圭一が主婦をやるといってきた…… …… 直也に全然不満はなく、 却って、無理をさせたくはなかったので、 「 そんなに気を張らないで、やっていこうね ~ ! 」 「うん、大丈夫 ~ 、僕にまかせて ~ ! 」 そういいながら、圭一は直也に微笑んだ。 直也にしてみれば、 圭一にまかせて、一向に構わないのだが、 圭一の病的なほどの潔癖性が出ると、本人が1番疲れるのではと思い 気を楽にしてやってもらいたかったの だ…… 圭一は、なにしろ、とっても、几帳面で、 どんなことについても、慎重で誠実だった… たまに、直也が面食らうときもあった…… 元来、直也は、のほほんと、 のんびり しているところがあり、神経質な圭一と真逆な面があった……… お金に関しては…… 直也の収入だけでなく、圭一もアルバイトをして担うと……… 以前から応募していたモデルの仕事の依頼も来たし、 ブティックのアル バイトもOKをもらったと、 圭一は張り切っていた……… これは、直也にとっても、有り難い話しで…… これからは… 今までなかった家賃がかかるし、 二人で旅行にいったりするための 費用も貯めなければならない…… 無駄使い をやめて、二人でがんばらなくちゃと、 直也は、思っていた……… ………料理については、恐らく直也のほうが、 レストランのアルバイトも 経験してるので慣れてるのだろうけれど、 圭一は、自分がやると言い張った。 実際、これまであまりやったことがないみたいだが、 練習すると言ってきた…… ………これからは、この家の主婦は自分が努めるということを 圭一は強く意識してるようで、 なにかにつけて、自分の仕事だからと、譲らなかった…… ……直也は、その頑固さに驚いたが、 でも、それも、 圭一の二人の生活を守っていきたいという 気持ちの現れだと思い、 圭一のやりたいようにやればいいと思った……… 例えば、洗濯も、洗濯機に入れて洗うものと、 手洗いするものをわけること、 洗剤も、洗濯洗剤、カラーブライト、 柔軟剤等の使い訳やその使用量、ネットに入れて洗うもの、 浸け置きしてから洗うものなど…… 圭一は直也に説明したが、 直也は頭が段々こんがらってきて、 面倒になり、途中で話しを切り変え、誤魔化していた……… …… ほかにも、圭一のこだわりは、 数多くあり、直也は、びっくりしていたが…… だらしない人よりかは、 断然いいし、言ってることがどれも… 納得出来たし、感心する事も多く、直也は、 頭が上がらないなと感じながら圭一の話しに耳を、傾けていた…… ………………………… ……………引っ越しが終わった後、 奥の寝室だけは、とりあえず、 片づけが終わってて、部屋らしくなり ベッドメイクも済んでたので、二人してベッドに潜り込んだ…… ……ベッド脇に置いた、 スタンドランプの灯りだけにして、 直也は圭一に言った…… 「 引っ越し、どうにか、終わったね ~ 、もう、きょうは、 寝るよ ~ ! 」… 圭一に、軽くキスをして、 「 おやすみ ~ 」、……と 突然、圭一が聞いてきた… 「 ねぇ ~ 、なんて呼べはいいの ~ ⁇ 」 「 う~ん、そうだな ~ そのままでもいいし、…… 好きなように、呼んでいいよ ~ 」 「 じゃぁ、僕が決める、………う~んと、 外では、『 直也さん 』 で、 家のなかでは、 『 あなた 』、僕のことは、圭と呼び捨てにして ~ 」 「 OK ~ !! 、かしこまり ~ 」 ……直也は、おどけて、答えていたが、 内心、照れくさくてどうしようもなかった……… 部屋を照らすスタンドランプの明るさが、 わずかな光しかなかったことに、 直也は感謝していた。 そうでなければ、真っ赤になった顔を、 圭一の目にさらしていたはずだから…………… ………………… ……………

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