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行ってきます

遠くで聞こえるスマホのアラーム音 手を伸ばして停止する 「.......早く起きすぎた」 現在朝の7時。いつも通りの日曜日なら昼前まで爆睡してるのに。実は楽しみだったのか俺。 とりあえず顔を洗うために一階に下りると母が既に起きていてリビングのソファに座っていた 「...あ、華....おはよう」 「おはよ」 腫れた目が痛々しくてあまり顔が見れなかった 「華、少し話さない?」 「あ、うん」 リビングを出るところで声を掛けられ逆戻りする 母の隣に座ると嬉しそうに笑った 「...華..本当にごめんなさいね...華が私のせいじゃないって言ってくれてもお母さんのせいよ。」 力なく笑いいつまでも自分を責める母に胸が痛む 誰のせいでもない。全部黒川さんのせいなのに 「....あの...何も気にしないで。まだよく知らない人だけどかっこいいしそんな嫌じゃないし。悪い人じゃないよ?一昨日も昨日もずっと謝ってくれたし」 「あらまあ、どんな人?今日から泊まるのよね?手土産準備してないわ!大変!」 『かっこいい』と一言 言うと今までしおらしかったのが嘘のようにキラキラと目を輝かせ身を乗り出す母。すごい変わり身だな 「...手土産は行きになんか買うよ...モデルみたいな人」 「やだぁ〜華がそう言うならとてもかっこいい人なのね!ほら!寝癖直してきなさい!遅れちゃうわ!!」 グイグイ洗面所に押されて行く。確かに所々跳ねていた。これが癖毛だったら鳥の巣なんだろうな〜ストレートで良かったかも。寝癖を直し終わるとピアス穴が視界に入る 「....ピアスしようかな」 お堅い父に対して初めての些細な反抗で高一の頃に開けた無数のピアス。黒川さんも着けてたし。久しぶりだけどまだ入るかな 「よし」 左右ひとつずつ青のピアスがついた耳を見て満足する 久しぶりだけど全然いけた。気付いてくれるかな それから荷物を準備したりしているとあっという間に待ち合わせの10分前になっていて慌てて家を飛び出した

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