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そんな俺の後ろからプリプリした怒り声。 「そこ!!邪魔なんだけど!!」 「あ、ごめ、」 入口で突っ立ってたからだ。慌てて振り向きながら謝る。 そこに立っていたのは通学鞄をリュックみたいにしている理央だった。 俺と目が合うと吊り上がっていた眉がへにゃっと下がる。 けどすぐに元通りになった。 なんだ?と思っていると理央が俺の胸辺りに何かを投げ付ける。 「こっっ、これっ、!!さっさと読め!」 「えっ何」 キャッチできず、ひらひら落ちる小さな紙切れ。 これ、と言うなら手渡ししてくれればいいのに、と思い腰を庇いながら紙切れを拾う。 「いてて…」 …腰だるい…もうこんなにならないように機嫌損ねない研究しよう…。 拾ったそれを読む。 『ごめん 』 少しよれた紙切れにこの一文。 何回も消して書き直した跡がある。きっと理央なりに頑張ったんだろうなぁ。 「…全部…俺のせい…俺が怪我させなかったら…っ…」 目の前に立つ理央が小さな声で呟いた。 いつの間にか爽たちは気を使ってくれたのか教室内に戻っている。 俯いて俺の返事を待つ理央はいつもより小さく見えた。 「別に…気にしないで」 きっと理央はあの日の事を全部知っているんだろう。 「な、仲直りする…っ」 「いいよ、仲直りしよ」 パッと顔を上げた理央。の瞳はキラキラと輝いていた。 こいつにこんな顔されるの初めて…。いつもこれだったら可愛いのに。

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