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ヒート予定日まであと三日。俺は家に帰るとすぐ凛堂さんに電話をかけた。俺がヒートの間の黒川さんの予定を知る為だ。
凛堂さんと話すの久しぶりだなぁ…緊張する。
落ち着かなくてリビングのテーブルの周りをぐるぐる歩いていると、電話を掛けて2コール目で凛堂さんは出てくれた。
「明後日からの黒川さんの予定教えてくれませんか?」
『良いですけど、どうされたんですか?』
「ヒートなんで黒川さんに迷惑かけないようにしたくて」
『そういう事ですか。…二週間後に総会という集まりがあるので…えーと…二日後から1週間は本家に泊まり込みで作業になっていますよ。今年はウチが世話役なので。』
総会…って、ヤクザのだよな?
ヤクザがたくさん集まるんだ…。怖いな。
黒川さん無事に帰って来れるかな?いや総会でドンパチはさすがに…ないよね…。うん、世話役って言ってたし。
「わかりました、ありがとうございます!また今度挨拶に行きますね、失礼します」
『はい、お待ちしております。失礼致します』
ちょうど良いタイミングだったのが分かった。
これならマンション内ですれ違う事もないだろうしすれ違っても予定日じゃないから。不幸中の幸いってやつ。
ふぅーっと無意識に入っていた肩の力を抜き、家事を始める。
「……」
大丈夫かな一人でのヒート。
今までは黒川さんが一週間付きっきりでずっと、その、ね…セックスしてたんだけど今回はないから。迷惑をかけなくて済むのは嬉しいけど、それ以上に不安だった。
抑制剤ってどのくらい効果あんだろ。大人の玩具とか買っといた方が良かったかな?でも黒川さんの以外いれたくないし。
「って、いやいや、まぁ薬あるから大丈夫か!」
その日は考えるのを放棄して寝る事にした。
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