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第20話る

「なつ先輩〜おはようございます〜。」 「……おはよう。」 朝、寝起きでぼんやりしていると、そんな俺を見たごんがにっこり笑い、覆いかぶさりキスをしてくる。まるで恋人達の甘い朝だな。 「…先輩、今日はゲームでもしますか?」 俺はベッドから起き上がり、伸びをするごんを見つめた。やるしかない。 「もー、先輩、本当に低血圧ですね。」 「…。」 「先輩?」 もし失敗して半端に逃げて捕まったら、どうなるのだろう…。考えるのも恐ろしい。ギリギリまで、ごんから絞り取らなければ。 「…あっ、」 などと考えていると、いつの間にかベッドの中に戻ってきたごんにまたキスをされていた。 「こ、こらっ、ごんっ!やめろ‼︎退けろ!」 俺はごんの背中をごんと叩いた。 「いって‼︎」 すると、ごんがいつもの甘えたアホな声ではなく、素の声をあげた。どうやら本気で痛がっている。 「先輩〜、背中は羽を格納していて、殴られると超痛いから、辞めて下さいよ〜。」 「…。」 ごんが涙目で俺を見上げた。 佐倉が言った通りだ。天使は、背中が弱点。よし。 「ごん…。」 「先輩?…!」 俺はごんの背中を摩り、その体を引き寄せキスをした。ごんがキラキラと期待のこもった眼差しを向けてくる。 邪の化身の癖に、そんな純な目で見てくるな! 「…。」 多少の罪悪感はある。しかしこのままずっとごんに監禁され、良いように操られるのは嫌すぎる。俺は意を決しごんに話しかけた。 「…なんかあの…したい…。ごん、やろっか?」 「…え⁉良いですよ!どれだけでもやってあげます‼︎」 ごんがニコニコと尻尾をふり、トップスを脱ぐ。 俺は心の片隅にまだある罪悪感を打ち消すように頭を振った。 …あ、そうだな。 「ごん……俺…舐めたい。舐めようか?」 「えぇ⁈」 俺の言葉にごんは目を見開く。 佐倉の案をやってみよう。確かに、舐めるのはこちらがある意味攻めとなれる。その分色々とコントロール出来るだろう。 「い、いいいっ…良いですよ!ぜ、ぜひぜひ!」 ごんが、恐らく興奮の余りだろう、息を荒げハァハァとどもる。 いやちょっと…かなり気持ち悪いな…ごん。どんだけ嬉しいんだ。 言ったのは俺だがひいてしまう。 「先輩、どうぞ!」 ズボンと下着を少し下ろしベッドヘッドに背を預けたごんが、爽やかな笑顔で自分のものをずいっと出す。 「…。」 よくよく見ると、ごんの下腹、自身の付け根に星型のアザがあった。 今更か…。そして、もう完勃ちってどういうことだよ。 朝日の爽やかさとのコントラストが酷い。ごんの体格に見合って立派なそれへ、俺は恐る恐る手を伸ばす。 「ふっ…っ。」 なるべく頭を空っぽにし、ごんの足の間に体を納めぺたりと舌先で突く。ごんがピクリと瞬いだ。 「ふっ、…っ、んっ、む…。」 思ったより嫌悪感はない。寧ろ、なんか…え、美味しい?え?何で? 目を閉じれば、飴細工を舐めているような、甘くて、でも少し苦くて、不思議な事に好きな味がした。佐倉情報が正しかったらしい。 「あー、やばっ、はぁっ、先輩が、はぁっ、はぁっ…あー、やばやばっ。…はぁっ、可愛すぎ…。あぁ〜、はぁっ、好きっ。好きぃ…。んんっ、気持ちぃ…。」 ごんがブツブツ言う声が頭上から聞こえた。 本当、なんなのごん。怖キモい…。まぁ、目を瞑ればいけるなこれ。 「あっむっ…!」 「…っ!」 俺は一気にごんのものを咥えた。ごんの足がびくりと動く。そのまま、歯を当てないように気をつけて、頭ごと動かす。オナホにでもなったような、何ともいない気分になる。 「はぁっ、あ、先輩、すきぃ…そんなっ、…す、直ぐ、出ちゃいそう…はぁっ、んっ…、も、あぁ…やば、可愛すぎて…気持ち良すぎて……はぁ…我慢、出来ない…。」 「…?」 暫くそうしていると、ごんが俺の頭に手を添えた。 え、何? 「ふっ、」 ぐっとごんが俺の頭を押さえ込み、自ら腰を動か始める。 苦しいっ! 俺は慌ててごんの手を引き離そうとするが、敵わない。 「はぁっ、はぁっ、はぁっ、…っ!可愛い…かわい…かわい…はぁっ、すき…すきぃ…すき…すきすきすきっ!」 「う゛っ!…っ、あぐっ!ふっ…‼︎」 息も絶え絶え、涙目で見上げるとごんと目が合う。ごんは俺と目が合うと、目を細めて舌舐めずりした。その目は欲に濡れており、正に悪魔のそれで俺は恐怖におののく。 「ふっぐっっ!」 「っ‼︎」 ごんが息を詰め、ひときわ奥にごんのものを押し込められた時、俺の口の中に出した。 「……はぁ…。」 「んぐっ、…っ、はっ、げほげほっ!」 ごんが満足気に息を漏らし、俺から自身を引き抜く。俺はあむあむと、ギクシャクとごんの出したものを飲み込み。その後大きく咳き込んだ。 「うわっ、先輩っ!ごめんなさいっ‼︎」 ごんは漸く我に帰ったようで、慌てて俺の背中を摩り謝罪する。 そう言えば忘れていた。ごんは、行為中はどがつくSだ。歯止め効かなくなる事するをものじゃないな…。 やはり、俺にこれは無理だ。 「先輩、大丈夫ですか?」 「…ごん、」 なら、別のやり方で出させるしかない。結局こうなるのか…。

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