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「・・・まだやってんの」 「何を?」 「ウリだよ、ウリ」 洗濯カゴにシャツを投げて振り向くと、真剣な顔の飛鳥と目が合って、何となく感じる気まずさに俺は目を逸らした。 「蓮斗はここでちゃんと暮らしているんだから、もうウリなんかする必要ないじゃん。やめなよ」 「うるさいよ」 制服のスラックスを脱いでハンガーに掛けようとした瞬間、後ろから勢いよくタックルされバランスを崩した俺は弾みでベッドに寝転がってしまった。 すると飛鳥がマッハの速さで俺の体の上に馬乗りになる。 ・・・さんざん無理な体勢でヤッてきた俺の体は、大した抵抗もできず無様にもマウントを取られてしまった。 「首と・・・太ももにも。キスマークじゃなくて鬱血だよこれ。もう怪我のレベル。痛々しいよ」 飛鳥の指先が、俺の首筋を行ったり来たり 撫で回すもんだから、さっきまで濃密にエロいことをしていた身体が変に反応しそうになる。 これはきっと、確信犯だ・・・。 「マーマレードみたいな甘くて爽やかな匂いがする・・・。蓮斗、もうすぐ発情期だよ」 俺に覆いかぶさって、首筋に顔を埋めた飛鳥が囁くように呟いた。 その、かかる吐息すら刺激になる。 「・・・飛鳥の発情予測は、よく当たるからな。抑制剤飲んどくよ。ありがと」 抱きしめるように背中に腕を回してギュッと抱きしめてやると、飛鳥は顔を上げて嬉しそうに微笑んだ。 「そうだ!今日の夕飯、蓮斗の好きなシチューだって。嬉しい?」 悪戯っぽく笑う飛鳥に、俺も釣られて微笑んだ。 「嬉しい!早く着替えて行こう」 2人でベッドから起き上がると、飛鳥はロッカーから絆創膏を一枚持ってきて俺の首に貼ってくれた。 「余計に目立たなきゃいいんだけど・・・」 心配する飛鳥に 「大丈夫。首にタオル巻いとくから!」 と言って白いタオルを首に掛け、決めポーズをすると 「うわぁ、キャラじゃなくて余計目立つ〜」 飛鳥は腹を抱えて大笑いをした。 なんだよ、失礼なヤツめ・・・。 だけどそんな飛鳥の姿を見ながら、俺は心底ホッとしていた。 1人で震えながら過ごした地獄のような日々は、もう遠い過去のことだ。 もう二度と戻らない、過去のことなんだ。 ―――――――― まとわりつく濃厚な、ドロドロしたような熱を孕んだ中心は、俺の意思なんかまるで無視をして痛いくらいに張り詰めていた。 恐る恐る触れたソコは、火傷しそうなくらいに熱くて少し撫でてみただけで、先端からだらだらと透明な液体が溢れ出す。 ――まるで・・・泣いているみたい。 熱に浮かされボーッとして、頭は全然働かない。それでも誰に教えられた訳でもないのに、この熱を逃すためには、こうするしかないのだ・・・と、この体は最初から知っていた。 どこまでいっても、淫らな身体・・・。 ゆらゆらとした熱に身を委ね、痛々しく涙を流すソコを慰めようと手を伸ばした自分は ・・・幼い頃の、小さな自分。 驚きはっと目を開けると、暗い天井が見えた。 見渡すと、自分の部屋だ・・・。 「・・・蓮斗」 汗で額に張り付く髪を優しく撫でられ、その心地よい手の感触を目で追った。。 暗闇で、月明かりに照らされた心配そうな飛鳥と視線がぶつかる。 「飛鳥・・・俺」 「ウリ、してきた日は必ずうなされるね。  ・・・どんな夢、見てんの」

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