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第16話(スティーブ)
モニカのいる福祉施設へ駆けつけると既に入り口の鉄格子の門は大破し警備員は死亡していた。
一足遅かった。
WIAから盗んだ武器を装備した男が福祉施設のエントランスへ向かっていた。
男の名前はセシリオ•カルバーリョ。
WIAのデータベースですぐにヒットした。
ハリスコ・ヌエバ・ヘネラシオンの幹部だ。
彼が向けた銃口の先にモニカと、モニカを抱きしめて庇うマイクの姿が見えた。
まさか!?
スティーブは2人へ駆け寄り、腕に装備してある防弾用強化カーボンの盾を広げた。
「大丈夫か?」
マイクはひどく驚いていた。
こんな唐突に仕事の事をバラすつもりは無かったのだが、いずれ打ち明けるつもりだった。
スティーブはゴーグルのスモークをオフにして素顔を見せた。
マイクにはありのままを知っで欲しかったからだ。
彼には僕の全てを知ってもらいたい。
特別な人だ。
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