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第17話(マイク)
食堂の奥で12-3人の子供達を励まし、手を繋ぎながら戦闘が終わるのを待つ。
マイク以外は全員子供だ。
自分だけでも冷静に。子供達を少しでも安心させないと。
さっき見たスティーブの事や、不思議な特殊能力を持った3人が気になって仕方が無いけれど、今はそれどころではない。
実際、今もエントランスの方からは銃声や爆発音が鳴り止まない。
わずか数分が数時間のように長く感じられた。
全員でテーブルで作った心許ないバリケードの影に隠れる。
皆んな、銃弾で弾けた木屑や、爆風で飛んだコンクリートで切り傷や打撲はあるが、銃弾に当たった子供はいないようだ。
その時、食堂の裏口が空いた。
裏から救出部隊が来たのだ。
黒髪の短髪、二重の強い瞳、筋肉質な身体に、偉そうな態度をした若い男が現れる。
「ここは危険だ。脱出するぞ」
他にも完全武装の屈強な兵士が6名。
裏口から出ると大型の救出用ヘリがスタンバイしていた。
全員をヘリに乗せて機体が上昇する。
福祉施設の入り口からエントランスは既に跡形も無いほど破壊されている。
スティーブ。彼は無事なのだろうか。
彼は何者なのだろうか。
まだ激しい爆破音が続く施設を見下ろした。
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