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第22話(スティーブ)
WIAニューヨーク支部で今回の事件報告を済ませる。
メインサーバーへ通信機からダウンロードした今回の事件の音声ファイルや動画のアップロードが完了した。
情報管理室からの機密保護プログラムやファミリーケアのファイルとマイクの個人情報ファイルが送られていた。
WIAは本来、情報統制や管理を徹底しているため厳格なルールが存在する。
エージェント達はファーストネーム、自分の職業や出身地、年齢などの情報を無闇に他人には教えてはいけない。
殆どのエージェントは普段、偽名で生活しているのだ。
もし、誰かに打ち明ける場合は、機密保護プログラムに申請しサインをする必要がある。
親や、子供、配偶者にも秘密にする事も多くあり、ファミリーケアというシステムで様々なサポートがある。
自分の事を秘密にしているエージェントには、家族へ説明する為の偽名やID、社会保障番号にペーパーカンパニーが準備される。
逆に自分の秘密を身近な人へ打ち明けたエージェントには、家族への危害が加えられないように必要に応じて警備員を配置する事もある。
万が一の時には国外脱出できるような偽造パスポートや偽IDなども準備されるのだ。
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