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第26話(スティーブ)

性欲だけじゃなく、心も身体も強く求めていた。 マイクも僕の気持ちを受け入れ、同じ様に求めていると思うと甘く胸が疼いた。 マイクが異性愛者だと知っていた。 異性愛者の男性が男性に抱かれるのには相当な覚悟が必要だろうと容易に分かる。 ベッドで少し怯えた表情のマイクを見逃さなかったなかった。 少しでも痛みや不安を与えないようにしなければと理性を総動員したが、最後は夢中で彼を抱いてしまっていた。 痛みより快楽を与えたい。 スティーブは探し当てたマイクの前立腺を刺激する。 マイクの身体がビクっと跳ねた。アナルがギュッとスティーブのものを締め付けた。 「何?!これっあっあっ」 突き上げる度に、マイクの快楽に溺れた表情やよがる声に総動員したはずの理性は簡単に吹き飛んだ。 「マイクっ好きだっ」 「あっ!!あっ!!スティーブ!!もう、イッイク!!出るから!!」 「ああ、僕もだよ、一緒に!!」   2人は同時に果てる。 スティーブはマイクの身体を抱きしめた。 「大丈夫?」 マイクの返事は無い。 顔を覗き込むとマイクは意識を飛ばしていた。 スティーブはマイクの額に口付ける。 ベッドサイドのタオルを取ると、精液に濡れた腹を拭う。 そのまま彼の隣でスティーブは少しだけ眠ろうとそっと目を瞑った。

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