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第48話(スティーブ)

この字型のソファーへ皆んなが座るとマイクへチームメイトを紹介した。 「マイク、紹介するよ。彼女はダイヤモンド。」 「Hi!宜しくね!マイク!」 「彼はレッド」 「宜しく!」 「彼はアイスマン。普段は皆んなハントって呼んでる」 「どうも」 「3人とも特殊な力を持っている、僕のチームメイトだ」 「うん、一昨日福祉施設で少し見たから何となく分かる」 「じゃあ、早速話を進めよう。 まずは、エージェント•フォスター。君の雇主と任務は?」 「もう知ってるんだろ?スミス長官だ」 「なぜ長官は君を雇った?」 「それももう分かるだろ?」 「内通者の捜査か。WIA内に裏切り者が居る限り、身内で調べるより外部の信頼出来る人間に任せた方が確かに効率がいい」 「今朝、マイクのファミリーケア担当の男が死んだ。エージェント•マクレーン。レベル3のエージェントだ。お前やマイクの情報がどこかで漏れているぞ」 「え、ちょっと待って!誰か死んだの??俺の担当って、どういう事?」 「すまない、マイク。君にも説明しておくべきだった。WIAではエージェントの恋人や配偶者、子供など家族にはファミリーケアという仕組みで必要な場合は護衛や調査が入るんだ。今朝、亡くなったのは君の護衛担当だ」 「そんな、、、」 「マイク、お前のせいじゃない。犯人は俺が必ず仕留める」 ブライアンがそっとマイクの肩を叩いた。 小さな事で嫉妬したくは無いが、マイクに触れられたくない。思わずマイクを引き寄せた。 「それで、今、内通者に関して分かってる事は?」 「お前達が追ってるハリスコと繋がっていた元エージェントを見つけた。 エージェント•ギャレットだ。3カ月前、WIAを辞めてから消息不明だったがメキシコに渡っていた事も分かっている」 「エージェント•ギャレットか。まずいな。レベル5だ。だからスミス長官はフォスターを雇ったのか」 WIAのエージェントは機密情報アクセス権限以外にも、戦闘力や諜報力をレベル1から5で振り分けている。 レベル5は最高クラスだ。 そして、ブライアン•フォスターもレベル5だ。 スミス長官の采配には納得出来る。 ちなみに、僕たち能力者はレベルS。 「俺はこの2日間ギャレットを追っていた。WIA内の誰かと繋がっているはずだが、まだ掴めていない。 今朝はギャレットがヒル兄弟とエセックスストリートで接触した。 その直後にマイクの店を襲撃したから居合わせたんだ」 「ギャレットの居場所は?」 「掴んでる。今も追跡装置を仕込んで監視してる」 「メキシコの麻薬カルテルのハリスコがアメリカでこれだけ自由に動けているのは、ギャレットやWIAの裏切り者が恐らくアメリカ国内に拠点を作ったからだ」 「奴らの目的はデウスだろ?」 エージェント•フォスターは以前のミッションで唯一デウスが完成していた事を知っていた。 「ああ、ハリスコはデウスを完成させる為にWIAから資料を盗み出し、モニカを狙った。 今日はデウスの原材料となる古代種子から発芽した花と、古生植物学のグランド博士はニューヨーク支部へ移送した」 「え?グランド博士って、コーネル大学の植物病理学科のグランド教授の事?」 マイクが突然、身を乗り出した。 「マイク、知り合いか?」

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