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第55話(スティーブ)

まさか、WIAニューヨーク支部長のエージェント•ターナーが関わっていたとは。 通りで、メキシコの麻薬カルテルであるハリスコがアメリカで自由に動けた訳だ。 「ターナーならワシントン本部から武器を持ち出す事も可能だ。 ギャレットの他にも裏切り者がいる可能性もある。ワン分析官のように脅されて無理矢理協力させられた者もいるかもしれない」 「俺はギャレットの動きをずっと追っているがターナーとはまだ接触していないぞ」 ブライアンはここ数日、ギャレットを監視している。 「慎重に動こう。ブライアン、君は引き続きギャレットを監視してくれ。 ガルシア、君はここ数週間のWIA内でのターナーの行動記録を確認して欲しい。ターナーに接触したエージェントもだ」 「あの、でも私は機密情報アクセスはレベル1で、WIA内では色々と問題が」 「大丈夫だ、ターナーと同じ機密情報アクセスレベル8を付ける」 「レベル8?!」 「ニューヨーク支部長補佐官のエージェント•ハワードだよ」 「ガルシア、君とハワードは内部から探ってくれ。くれぐれもターナーには気付かれるなよ」 「俺達は何を?」 レッドが聞く。 「メキシコだ。ハリスコ・ヌエバ・ヘネラシオンの拠点へ乗り込む」

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