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第63話(スティーブ)
廊下で3人を倒して二階へ上がる。
ハリスコのトップ、マルティネスの部屋の前だ。
アイスマンも合流し、4人体制に。
ドアをスティーブが蹴破るとマルティネスは中央のデスクで電話をしていた。
マルティネスを囲むように、3人の若い男達。
先頭にはダイヤモンドが立つ。
マルティネスの部下達はすぐさま銃を発砲したがダイヤモンドに弾かれた。
ダイヤモンドの左右からアイスマンとレッドファイアーが飛び出す。
アイスマンは男達の下半身を凍らせ動きを封じる。
レッドファイヤーは炎の火柱を翳して、3人の男達の銃を熱する。男達は一斉に高温になった銃を落とした。
「WIAのエージェント•ワイルドです。エージェント•ターナーについて知っている事を話して下さい」
「¿Así de mal?(最悪だ)」
バン バン バン
マルティネスはデスクの上にあった銃で、突然、身動きのとれない自分の部下3人を殺した。
口封じだ。
「君達に話す事は何もない」
マルティネスは椅子に座ったまま動じない。
「ダイヤモンド、電子錠を」
「ok」
銃を奪い、後ろ手に電子錠をかける。
マルティネスがかけていた電話を取り上げると、それはWIAの通信機だった。
スティーブはすぐにガルシアに連絡し、通話相手の位置情報を検索させた。
「俺を捕まえても、無駄だぞ。何も喋る気はないからな」
「アイスマン、ジェットまで連行しろ。ダイヤモンドとレッドはターナーに繋がる物が無いか捜索してくれ」
マルティネスを移送しようと立ち上がらせた時だった。
バァーン ガシャン
突然、銃声とともに窓ガラスが割れた。
外からの遠隔射撃だ。
銃弾はマルティネスの心臓部を貫通していた。
「皆んな伏せろ!!」
「私が確認する」
ダイヤモンドは1人立ち上がると割れたガラス窓に近づき外にいる射撃手を探す。
「視認できない。犯人は超遠隔射撃手よ」
銃声とガラスの割れた音で外に居た見張り達も、建物内の異変に気付いた。
入り口はアイスマンが塞いでいるが、時間の問題だ。
「撤退だ。マルティネスの通信機とPCは回収しろ。
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