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最終話(マイク)
「こんなもんかな」
仕入れ業者に無理言って午後に花を納品して貰った。
営業出来る状態を整えていると、あっと言う間に閉店時間だった。
ピピピ スマホが鳴る。
「マイク!私!今日は20:00にハーフペニー集合よ!忘れてないわよね?」
親友のエマからの電話だった。
「ok、今から店閉めて向かうから」
「また後で」
電話を切って店の締作業に入ろうとした時にチリンチリンと入り口のドアが鳴った。
「すみません、営業は明日から、、、」
振り返ると、スティーブが居た。
「おかえり」
キスで迎える。
「ただいま」
「どうかした?大丈夫?事件は解決したんでしょ?」
何となく、スティーブの様子がいつもと違う気がする。
「もう大丈夫だよ」
スティーブはマイクをギュッと抱きしめた。
「マイク、、、愛してる。ずっと側にいて欲しい」
なんだか子供みたいだ。
「急にどうしたの?俺も愛してるよ。側にいる」
スティーブと知り合って約1年。
恋人になってからはまだ間も無い。
輝く金髪、大きなブルーの瞳。鼻筋が通った上品な顔立ち。
WIAのエージェントでスーパーヒーロー。
もしかしたら、俺が思っている以上に彼も普通の24歳の男なのかもしれない。
平凡な花屋の俺の恋人。
これからも。
End
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