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四日目 ~祭ばやし~ ②

 長い長い階段を上り、二人で赤い鳥居を潜ると、本殿に向かう道にはたくさんの夜店が並んでいた。りんごあめ、わたあめ、金魚すくい。射的やスマートボール。お面に輪投げにとうもろこし。イカ焼きの屋台に目移りしていると、夏生に頬を引っ張られた。 「痛いなぁ」 「あんまり食べると、ばぁちゃんの夕飯が入らなくなるよ」 「余裕で食えるよ」  唇を尖らせると、屋台の一つの前で足を止め、小銭と交換でくじを引いた。黄色。 「影彦って、昔からクジ運ないよな」  ふわふわの甘いせんべいに練乳を垂らしてサンドしたお菓子は、影彦の好物だ。大当たりを引いて、分厚いせんべいを食べる夏生を恨めし気に睨みながら、薄っぺらいそれをかじる。薄いのは薄いので、これはまたなかなかの味わいがあるんだと、心の中で愚痴りつつ。  毎年来るお得意様だからか、毎年はずれくじを引く彼に同情したのか、狐の面を被った店主は、少し多めに盛ってくれたらしい。せんべいは少し指に力を入れただけで、ぷにゅりと甘い練乳が垂れてきた。

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