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第10話

「なぁ、遥登。 変態は嫌いか?」 「…………正宗さんだから、すき」 「そうか。 良かった」 下着の中にぐいっと入ってきた手が玉を通り過ぎ“その奥”をつついた。 一瞬で体温は上がり、血液がぐるぐるとソコに溜まっていく。 「っ!! まっ、てくださいっ、俺なにもしてないですから…っ」 今日はするつもりもなくてシャワーも腹の掃除もしていない。 学校から直接来たから汗だって気になる。 「正宗さん…、腹…あの……腹」 「俺なら好きなんだろ」 シャワーはともかく、腹が問題だ。 昼だって普通に食べた。 それに、綺麗な人を汚すのはこわい。 縛られていてる手でなんとかスーツを握ると、このままでは汚してしまうと頭を降った。 それなのに長岡は今にも指を突き立てようとする。 眉を下げ綺麗な目に水分を溜め怯えたように頭を振り、更に長岡の加虐心を煽る。 三条は自分の事で精一杯でそれすら知らない。 「ま…ッ、ま、ってくだ……」 三条の言葉も虚しく口元をにやにやと緩めながら見下ろす恋人は色気を振り撒きながら陰茎を扱きだした。 冷たくて大きな手が陰茎を扱き上げていく。 自分の意志とは関係なく快感が全身を走り、言葉が上手く紡げない。 「い…っ、い……ぁ…あ……ッ」 大きな手の平が竿を上下に擦り、親指が先をグリグリと刺激する。 しかも、時折弱いカリ裏までを擦ってくれるサービス付き。 震える脚の上に長岡が乗り上げているお陰で間違っても蹴ってしまう事はないが逆にそれが押さえ付けられている様で興奮してしまう。 「イ、……イ、き、ま…、から…っ、あ……ぃ、…く」 足を指を丸めその瞬間に耐えようとした瞬間、手を離された。 中途半端に奪われた快楽に腰が揺れるのを止められない。 「あ゙……、え…な、ん…で…」 「ほら、風呂行くぞ」 「ぇ……」 「腹すんだろ、ほら」 ビキビキと勃ち上がり先走りを垂らすソコが見えないとばかりの反応をされ戸惑う。 だって…こんな… そうでなくともウエストがブカブカのスラックスはベルトの支えもなく足元に絡まり動けない。 そんな三条の脚から制服を取っ払われると拘束されたままの腕を引かれ部屋を出た。

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