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第11話

下半身を隠す下着、靴下を剥かれると浴室に押し込められた。 手は縛られたまま。 それどころか、ワイシャツとカーディガンもそのままで。 流石に制服を濡らしたらそのままでは帰れない。 汚したら尚更だ。 口から言葉を吐こうとしても口から出るのは震えた単語のなりそこね。 「あ……ほん、…と…」 「ほら、制服捲っとけ。 濡らすぞ」 シャワーヘッドを外したそれが後孔に宛がわれた。 ひんやりとしたそれに肩が跳ねる。 慌ててシャツとカーディガンを握り締め、臀部を丸見えにさせた。 恥ずかしい。 陰茎も後孔も丸見えだ。 だけど、そうしないと濡れてしまう。 汚してしまう。 だけど、本当にそれだけだろうか。 長岡の手がカランにかかるのがやけにゆっくり見え、息を飲む。 「あ…っ、腹…が、」 次第に直腸が液体で満たされていく。 内側から強制的に膨らませられるのは、いまだ慣れない。 縛られた手で顔を隠しながらそれを受け入れる三条はなんとも言えない異物感にぞくぞくと背筋を震わせた。 正確には、それしか出来ない。 とにかくアナルをキツく締め長岡の前で粗相をしないように耐えるのが精一杯だ。 漸く抜けていったホースに安堵したのも束の間カロン…っと何かが床に落ち、近くに転がってきた。 何かとは蓋。 「え…」 潤滑油の滑りを借り押し入ってきた指に一瞬息が出来なくなる。 「ぁ…、あ……、」 慌てて振り返ると、自分とは違いスラックスさえ脱いでいない長岡と視線が絡む。 脱いで、ない… よ、汚したら、どうしよ…… 「汚いから駄目です…正宗さん…汚いから……」 艶笑みを称えたまま無慈悲に抽挿は繰り返される。 「まぜ、ない…っ、で………ぐ、…ぅ……」 抽挿を繰り返す指が大きく動く度に、次第にアナルから水が漏れる。 きつく締めれば締める程肉壁が食い付き引き抜かれる際に捲れてしまう。 内腿の筋肉が痙攣しだし腹筋が痛んだ。 変な所に力を入れ過ぎている。 でも、どこの力を抜けば良いのか分からない。 「混ぜないで? じゃあ、今ここで抜いてやろうか」 「……と、…とい、れ…」 甘い声が漏れそうなのを飲みこみ、必死に頼んでも長岡は頭を縦に降ってはくれない。 三条は頭をより低く下げると長岡の足をぺろっと舐めた。 「へぇ?」 また舐め、甲にキスをする。 隷属のキスに長岡は浴槽の縁に座りそれを受け入れている。 嫌ではないのだと思い、それを続けた。 「お、ねがい、します……」 「もう出してぇのか?」 頭を上下させながらも舐めるのを止めない。 指まで舐めて清めていった。 指もそうだが、きちんと爪の手入れがされている。 その1つ1つを丁寧に舐め、キスをした。 こんな事をして、嫌悪感や不快感、気持ち悪さがないのは相手が長岡だからと…… 「興奮してるくせに」

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