14 / 96

第14話

「なに……」 「定規。 こん位なら痛くねぇだろ」 三条の目が驚きに大きく見開かれると、そこには長岡がノートを作る時や資料を作る時に使っている定規が晒された。 それで皮膚を打ったらしい。 痛い、と言うよりほぼ音だけの刺激だ。 「今度、乗馬鞭買ってやるよ。 先がシリコンになってんのな。 音の割りに痛くねぇってよ」 鞭…? 乗馬用の細く撓やかな鞭。 そんな物、なにに使う。 ナニに。 「おーおー、好きかよ。 ちんこ喜んでんな」 「ちがっ、います……喜んでなんか…」 「じゃあ、なんで尻尾みてぇに揺れてんだ? あ?」 内腿のやわらかい皮膚にペチッと定規が触れる。 痛くない程度の刺激だ。 一瞬、肌が打たれるだけ。 なのに、なんでだ。 「……分から、ない…です」 「分かんねぇか。 じゃあ、教えてやるよ。 遥登はマゾだから身体が喜んでんだ」 違う…と頭を振って否定するが、多分長岡の言っている事は当たっている。 そうでもなければ陰茎は恐怖に萎えているはずだ。 だけど、自分のモノはそそり勃ったまま。 「痛いのが気持ちいのか。 俺にはちょっと分かんねぇな」 「……さ、でぃすと」 「あぁ、そうだな。 でも、淫乱な遥登は好きだろ」 中央部分を指で押え端を持ち上げては離される。 パチンッと皮膚を打つそれが赤色を浮かび上がらせていった。 白い肌とのコントラストがまた長岡を助長する。 「ほら、また喜んでちんこ振ってんじゃねぇか。 いいねぇ。 えっろ」 そう言いながら陰茎を根本からゆっくり指1本で撫で上げていった。 まるで、伝う先走りを掬うように。 亀頭に到着した指は、 鈴口に触れた指はすぐに離れていった。 だけど、ソコと指は体液で繋がったままだ。

ともだちにシェアしよう!