32 / 96

第32話

ふわふわと色香を漂わせながら初な反応をする恋人とベッドの上。 この1週間分のストレスが消えていく。 今週は会議が続き資料製作をしたりと疲れていたが、そんなのどこかへ消えていった。 この顔見たさに“意地の悪い事”をしてると知ったら三条は怒るだろうか。 だとしても、怒った顔も可愛いから困るな。 「あ、の…正宗さん…」 「うん?」 「まだ、その……」 縫い付けていた手を、離す事なく上へとずらしていき万歳の様な格好にした。 身体の細さを隠す大きめのサイズの洋服を好む三条の服は捲れない。 それでも、その細い身体は自分の思う通りに動くと思えるだけで満足感がある。 今は自分だけがこの子を独占出来る、なんて子供みたいだ。 「しゃわー…、まだ…です」 「部屋のより広いから一緒に入って良いか?」 良いか?なんて聴きながら駄目とは言えないように首筋を舐めた。 浮いた筋を舐めているだけになのに三条は身体を震わせ顔を赤くする。 何度も身体を重ねても初で男心を擽る反応だ。 これだからやめられない。 三条の清潔なにおいに混じるホテルの知らないにおいが此処は部屋ではないと強く意識させる。 だが、それならホテルを楽しまないと勿体ない。 折角のラブホテルなんだから。 「ん…っ」 髪が首に当たる事が擽ったくて舐められる事に性的快感を感じ、敏感な身体は大変そう。 随分とアツくなった息には甘さも含まれている。 ま、こんなやらしい身体にしたのは俺だけど その気があったにしても最高だよな それでもやめてなんてやらない。 無意識に肩を縮こませるので今度は耳を舐めた。 「は、はいっ、り…ます…、から」 「一緒に?」 何度も頷きながら見上げてくる目の色にゾクッとする。 流石に目玉舐めたら駄目だよな… 「ま、さむねさん…?」 「今日は先に飯にしようか。 腹が膨れてたら激しく出来ねぇだろ」 「…っ!!」 「遥登に食わせとかねぇと俺も心配だしな」 なんて、今すぐに止める訳ねぇけどな 更にとろとろになるまで愛撫と言うにはあまりに可愛らしいものを施していった。 頬に耳に、首に鎖骨。 勿論、唇にも。 「はぁ…」 「もっかい」 カレーうどんが頭の隅にチラ付くが、それよりも目がとろとろしてきた三条をもう少し堪能する方が先だ。

ともだちにシェアしよう!