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第45話

「…ん」 何度も唇を触れ合わせ次第に頭の中は長岡でいっぱいになっていった。 理性が1つまた1つ、シャボン玉みたいに弾ける。 きもちい… もっと、したい 唇をぺろっと舐められ、おずおずと舌を出せば悪戯に甘く舌を噛まれた。 「遥登、腹は?」 「……」 「今日は外泊日だもんな」 綺麗な目に、目を覗き込まれドキドキと胸が痛い。 その目はまるですべてお見通しかのよう。 「ぁ…っ」 長岡は、口篭る三条を見上げながらニヤニヤと悪戯しはじめた。 腰から臀部へと下がっていった手がソコをつつき刺激する。 恥ずかしくてソコを隠したいが、尻に力を入れて締めるのも恥ずかしいし腰を前に逃がせば緩く頭を擡げてきたソレが長岡に当たってしまう。 どうしたら良いのか分からず眉を下げた。 「どうせ1人で楽しい事済ませたんだろ。 俺にもさせろって言ってんだろ」 「楽しく、なんか」 楽しくなんかない。 実際、汚いし手間だ。 一々腹の中を綺麗にし潤滑油を使って解さなければ長岡のモノを受け入れられない。 それだけではなく、精液だって腹を下す刺激になるので掻き出さなくてはいけない。 手間でしかないのに。 そのすべてを長岡は“楽しい事”と言い、本当に楽しそうにしてくれる。 その度に、自分はいらない心配をしているのかと思い込んでしまうんだ。 「楽しいっつってんだろ。 遥登のぐっちゃくちゃの顔だけで抜けるの知ってて言ってんのか?」 三条はそわそわと視線を動かし口を開こうとして止める。 石鹸のにおいを纏い清潔な印象が強い子からいやらしい言葉を聴きたい長岡は更に悪戯を仕掛ける。 縦に割れたアナルをなぞる様に触ってきた。 「…っ!」 「はーる」 「……そ、れは」 「それは?」 「…………」 火の付いた身体にその刺激はあまりに緩すぎる。 そんな事を、こんな淫らな雰囲気の中でされれば物足りなくておかしな事を口走りそう。 「…………それ、は」 「うん」 「…………し、ました」 「次は、俺が全部するから一緒に楽しもうな」 トイレを使わせて貰えるかも分からないが、ほんの少し期待してしまう。 サディスティックな目の色も綺麗に弧を描く口元も、好きだ。 色っぽくてドキドキする。 頷くと前髪から雫が落ちた。

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