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第72話
身支度を整えながら最後とばかりに大画面のテレビでニュースを流す。
今日の天気は快晴らしい。
「朝飯、なに食いてぇ?」
「俺はなんでも。
正宗さんは何が食べたいですか」
「コンビニかどっかでなんか買って食っても良いし、部屋帰って……食いもんあったか…?」
「食材買って帰りますか?」
どちらにしても買い物は必要らしい。
と言うことは、もう少し外でデートが出来る。
「悪い。
そうさせてくれ。
つっても、まだ開店にはかかるな」
「まだデートが出来るなんて嬉しいです」
「そうだな。
このホテルは楽しかったか?」
「はい」
「良かった。
今度はジャグジーの部屋な」
「…はい」
恥ずかしそうに、だけど嬉しそうに頷く三条を抱き締め目蓋にちゅぅっとキスをする。
こんな綺麗な顔立ちの人にそんな事をされトキめかない人はいないだろう。
「やっぱ露天がある所も行こうな」
「はい」
「はいばっかだな。
良いのか。
また腰立たなくなんぞ」
「…嬉しいですから」
「んだそれ。
かわい」
朝からするには些か淫らなキスをし、色っぽさが抜け切らないまま部屋を出る準備を済ます。
「キャップ深く被っとけよ」
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