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 男は俺の愚息に手を添えたまま、ゆっくりと腰を浮かせる。ぐずぐずに濡れた尻の谷間に挟まれ、先っぽがぬかるみに、むちゅっとめりこんだ。  男の頬が恍惚と緩む。 「ァは♡」  やめろ、と口を開く間も無かった。男は躊躇なく腰を落として、そうして。  ずぷん。 「オ゛ぉッ♡♡ァ゛、~~~――…っ!♡♡♡」 「うあぁあっ?!」  俺の上で男が吼える。喜悦に濡れた絶叫が安普請をビリビリ揺らして。腹の上にびしゃっと生温い体液が降り注いでいたが、そんなものまるで意識に入っていなかった。  ぬかるみに俺の一部が飲み込まれた瞬間、骨盤から背骨を通って脳天まで貫く衝撃が走って、思考がぜんぶ更地になる。  何が起きているのかまるで分からなかった。ただ情けない悲鳴を上げて、自然と体が強張って、睾丸がぎゅっと縮んで溜まった精子がどっと尿道口から噴き出したところで、やっとこれが性的快楽だと認識できた。 「あ、え?なんで…?」  阿呆みたいに口を開けて、目を白黒させる。それほど未知数の快感だった。飲み込まれている生殖器どころか、頭の先から爪先までビリビリ痺れて、精液を吐いたばかりなのにまた熱が溜まっていく。  というか、入れてすぐに射精なんぞ童貞卒業の時でさえない。大して気持ち良いとも思えなかったし、セックスなんて疲れるだけの面倒臭いこと、何が楽しいのか分からなかった。なのに。 「なにこれ…なんで、こんな…イイんだよ…ッ、は、、俺に何した…?!」 「ぁ゛ーアあ゛♡お゛っ♡ふァあ゛♡♡」 「なに言ってっか分かんねェ、よ……ッぁぐ、くそ、ワケわかんねえ!」 「お゛ぉ゛お゛っ♡♡♡♡」  男が喚く度に熱い肉襞が絡みついてくるのが気持ち良い。気持ち良すぎて意味が分からない。頭の血管がぶち切れそうだ。  舌打ちする俺の上で、元凶の男は夢中になって跳ねている。隆起した喉を反らせながら上下に体を揺すり、頭上の耳と一緒になってぴょんぴょん跳ねる。それに『本物の兎みたーい』だとか気のふれた感想が浮かぶ自分に苛つく。  さらに、男のご立派な逸物から透明な汁がぴゅっぴゅっと間欠泉めいて吹き出して、あっちこっちに飛んでは褐色の肌をてらてら光らせる。カウパー液なんだか潮なんだか知らないが、くっきり浮き出た筋肉の筋をつうっと伝い落ちていくのがやけに艶っぽい。  どこからどうみても男、それも俺よりも大きくてごついおじさんなのに。食い入るように見詰めて生唾まで飲んでしまう。  何度でも言おう。意味が分からない。そりゃ血管も切れるし俺もキレる。 「あー…くそ、畜生ッ、マジで何なんだよ!おっさんのくせにエロいケツしやがって!」 「ァ、あ゛ぁ…ひ♡は、へっ♡♡」 「だから、何言ってっかわからねェって…!」  苛立ち紛れに吐き捨てる。俺を包む肉壺は絶えず襞をうねらせて、粘液で濡れた軟体動物を思わせた。男が腰を浮かせばぬるんと竿が中からはみ出して、とろとろの粘膜が追い縋って吸いつく。とても男の尻とは思えない。女の膣でもオナホでも、この穴には勝てないんじゃなかろうか。  具合の良すぎる肉穴と、認めたくないが、男の痴態に煽られてタマが重い。一度吐き出したのに射精したくて堪らなくなっている。  この腹の中にぶちまけたい。自分のザーメンで満たして、胎が膨れるまで種付けしてやりたい。

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