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第一章・4

 どこをどう歩いたかも覚えていないが、小綺麗なブティックホテルに露希は連れ込まれた。  まずシャワーを浴びるように命じられ、露希は久しぶりのバスタイムを喜んだ。  しかし、ゆっくりはしていられない。  手早く髪と体を洗うと、石鹸の香りに包まれてバスルームから出た。  そんな露希を待っていたのは、少し酒の匂いをさせながらじゃんけんをする男たちだった。 「よし、一番手はヤスアキ。二番目がトシ。三番がタケで、最後が俺」 「反田さん、ラストでいいんですか?」 「具合よく温まったところをいただくのが、サイコーなんだよ」  どうやら、露希を抱く順番を決めていたらしい。  四人も一度に相手にするのは初めてだが、この際ぜいたくは言っていられない。  露希は、大人しくベッドに上がった。

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