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第二章 おかゆ、美味しい。
「外山さんが、ホテル・ルージュに?」
神崎 誠(かんざき まこと)は、反田からの電話を受けて現場へ向かっていた。
『上玉を拾ったんです。今、ホテル・ルージュで外山さんが検品してくれてます!』
中嶋組の若頭である外山は、高級志向で通っている。
「その外山さんが、あんな安ホテルに。しかも、私まで呼びつけるなんて」
しかし誠は、若頭補佐である。
外山の言いつけには、従わざるを得ない。
不思議に感じながらも、誠はホテル・ルージュに到着した。
浅めのツーブロックに、ルーズ刈り上げヘア。
太めの眉は、吊り気味。
やや垂れ目だが、眼光は鋭い。
なだらかで高い鼻梁に、引き締まった唇。
誠は、組ではイケメンで通っていた。
どちらかと言えば、スケコマシに分類されそうな甘いマスク。
だが、その情報処理能力においては、外山から絶対の信頼を得ていた。
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