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第八章・4
「じゃあ、今夜はこれで終わるか」
「え~? 僕がフェラしただけで、終わり?」
「だって、疲れただろう」
「平気。若いから」
苦笑いをして、誠は露希をこづいた。
一回り以上年下の、まだ10代の少年。
恋愛対象ではないはずなのに。
だのに、露希は誠の調子を狂わせる。
狂わせ、眩ませ、誘ってくる。
「今夜の露希は、いつもと違うな」
「そう? 何だろ」
そんなことより、と露希は誠にキスをした。
もう、待てない。
誠さん、早く僕を抱いて。
愛して。
誠の咥内で踊る露希の舌は、滑らかで熱く、柔らかかった。
(やはり、何か違う)
いつものキス以上の何かを、誠は感じ取っていた。
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