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第十章・4

「ぅあ、あ。ひ、あぁ、あぁ!」  内壁が逆らって摺られ、露希は誠の手をきつく握った。  ぎりぎりまで引き抜かれ、また内に押し挿れられる。 「んあッ! あぁあん!」  抽挿は次第にテンポよく速まり、露希は啼くようになってきた。 「あ、はぁ、あ。あぁ、んッ! あぁッ、あぁッ、あぁあ!」 「露希。……露希ッ!」 「あぁ、誠さん。まこ、と、さぁあんッ!」  互いを呼び合い昇りつめ、何度も何度でも精を吐いた。  何度イッたかも、解らない。  愛する人との交歓を、ただひたすらに貪った。 「はぁ、あ。ひぅ、ふぅ、うぅ、んぅう……」  失神寸前の露希から、誠は引き抜いた。  腹に収まり切れなかった精が、とろとろとシーツに流れ出る。  誠は露希の身体をきれいに拭き清め、口移しに水を飲ませた。

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