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第13章 都合のいい夢
ベッドルームで孝弘がライトの明るさを調整する。
その明るさについて、ふたりに静かな駆け引きがあり、最終的に暗すぎると見えないからと、祐樹の希望よりもすこし明るめの設定で決着がついた。
恋人になって三週間ほどで、まだそれほど回数を重ねたわけでもない。
表面に出さないように気をつけているが、祐樹は孝弘に誘われるたびに心臓がことこと跳ねているのだ。
いまの祐樹は孝弘のまえではポーカーフェイスが保てない。
孝弘はそれに気づいていて、なにかとちょっかいを出してはきれい、かわいい、大好きなどとうれしそうにしている。
この年になって、こんなに何度もかわいいと言われる日が来るなんて。しかもじぶんより4つも年下の男に。
ベッドのうえで向き合って横になり、互いの素肌の感触を楽しみながらかるく抱きしめられた。頬をよせてきた孝弘が祐樹の耳朶をかりっと噛んだ。そのまま甘噛みされて、ふちをなぞるように舐められる。
「俺のしたいようにしてもいい? 痛いことはしないから」
耳に落とされた台詞に体がざわめく。
すこしの期待と不安、でも孝弘になら何をされてもかまわないと思う。
「いいよ」
ちいさく答えると、孝弘が獰猛に光る眼で艶っぽい笑みを見せた。
鼓動がどくどく走り出す。やわらかく口づけられて、まぶたを伏せた。
唇をほころばせて孝弘の舌を迎え入れる。入りこんできた舌で口内をくまなく探られた。
そそのかす舌先に誘われて応えると、絡めとられて吐息まで貪るようなキスをされた。
大きな手で後頭部をくるむように撫でられる。
ふかいキスを続けながら、ゆっくり肩から背筋、脇腹へと孝弘の大きな手が体のラインをたどっていき、するりとまだおとなしい性器に触れてきた。
反応を確かめるようにやさしく撫でると、また腹から胸に戻ってきて指の腹で乳首をこねられる。
いつの間にかキスはほどかれて、短く息をついていると、手と同じくあちこち触れていた唇が柔らかくもうひとつの乳首を食んだ。
かるく唇でつままれ舌で押されて舐られると、こらえきれない声が漏れた。
「声、抑えないで」
とっさに噛もうとした唇を指で撫でられて、そのまま指を2本押し込まれた。
口のなかをさぐる指に舌を絡めてちゅうと吸って孝弘をうかがうと、いたずらされた孝弘がにやりと笑う。
その雄らしい艶っぽさをにじませた笑みにとくんと祐樹の心臓が大きく鳴った。
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