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守りたいもの9

「うわっ、ちょ、タンマ…!」 「タンマなし。これはお仕置きです」 「はぁっ?」 家まで送ると連れて来られたのは何故かまた迅の家で。 入るなり寝室に直行。 ベッドに押さえつけられた真志喜は目を白黒させていた。 「俺らに頼らずに、勝手にあんな無茶したから。こんな、可愛い顔に傷作って…。体にも…」 「っ、おい…っ」 シャツを捲り上げられ、痣になったところに指を這わせられる。 なんだかむず痒くなり体を捩ると、今度は指ではなく唇が肌に触れた。 「じ、ん…っ。いい加減に…!」 「これでも怒ってるんだよ、俺」 「俺だってそうだよ!あの時よくも気絶させやがったな!」 「…まったく。反省する気ゼロだね」 ため息を吐くなり覆いかぶさって来た迅は、俺の顎を掴んで顔の向きを正面に固定する。 「だったら。お仕置きは続行で」 「っ、…ん、ぅ」   言ったそばから深く口付けられ、甘い痺れが走った。 こいつにリードされることに悔しさを感じるのに、不快感を感じないのは何故なのだろう。 体が熱を帯びていくのが分かった。 絡められる舌が熱くて仕方ない。 その間にも肌には指を這わされ、傷が痛まないようになのか触れるか触れないかのソフトタッチだ。 その焦らされるような刺激が、ジワジワと快感を膨らませていく。 乱暴な扱いの方が慣れている真志喜は、こういった愛撫の仕方にめっぽう弱かった。 「や…っ。触るなら、ちゃんと触れよ…っ」 「ん?そんなに触れて欲しいの?」 「死ね…ッ」 「こら。そういうこと言わない」 キュッと乳首を摘まれ、「ぁ…っ」と甘い声が漏れてしまう。 それに顔を真っ赤に染める真志喜に迅は笑みを漏らし、するりと下半身へ服越しに手を這わせた。

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