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潜入5

「連絡とは?」 「まぁ要するに頼み事だ。こんな連続でNo. 1の子が狙われるなんて同一犯の可能性が高いから、調査をしてくれって」 「ちょ、調査…?俺らを警察と勘違いしてないかっ?」 「うーん…。なんでも、大事にはしたくないみたいだ。経営が最優先だからって…」 「へ、へぇ…」 だからって、俺らが調査ねぇ…。 なんだか大変そうだなー。 と、どこか客観的に考えていたが、そこではたと気がつく。 ちょっと待てよ…。 なんで俺、わざわざ呼ばれたんだ…? 「そこで、だ」 何か恐ろしいことに気がつきそうになった時、正嗣が切り替えるようにパンッと手を合わせた。 それで我に返り顔をあげる。 「調査をしろと言ったくせに、そのドS店長、オッケーを出せる子じゃなきゃ来るなって譲らないんだ」 「オッケーって?」 「調査をするならお店に入り浸ることになるでしょう?だから、それ相応に店に合った()()を連れてこいと」 「……」 嫌な予感がする。 なんだか、すごく嫌な予感がする。 そこで、隣の迅がずっと黙り込んでいることに気がついた。 なるほど。 迅はこのことで乗り気がしないどうこう言っていたのか…。 「ということで真志喜。お前【ラピス・ブルー】に調査へ…」 「断る!ンなのお前がしてろ!」 「無理だろ!実際何人も行かせて、(ことごと)く失格させられてんだ」 「だからってなんで俺だ!」 「真志喜が可愛いからだよ」 いきなり隣から発言してきた迅に一瞬固まったが、すぐに身を乗り出して反論する。

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