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愛情14
「あっ、ん、ん…っ。はっ…や、ぁ…っ」
だんだん動きが速くなり、パンパンと肌が触れる乾いた音が大きくなる。
2人の息がどんどん荒くなっていった。
繋がった互いの体はひどく熱い。
「あ、あ、あ…っ。も、だめ…っ、いっ…!」
「っ、ハ…ッ」
真志喜が背を仰け反らせ、熱を放った。
途端中の締め付けが強まり、そのすぐ後に迅も達する。
暫く2人の荒い息遣いだけが聞こえていた。
少し落ち着くと、迅は真志喜の頬を撫で唇を重ねる。
「…汚れちゃったね。それに、中に出しちゃった」
「……」
「…真志喜?」
風呂が使えないことを思い出して苦笑いを浮かべた迅は、返事のない真志喜の顔を覗き込む。
くたりと寝転がっている真志喜は動く気配がない。
「もしかして、寝ちゃった…?」
すぅすぅと聞こえてくる小さな寝息に、迅は再度苦笑した。
酔っていたとはいえ、こんな状態で寝るとは。
やはり潜入調査で、それなりに疲れていたのかもしれない。
「…お疲れ様、真志喜」
そっと柔らかい髪を撫で、額に口付ける。
その時ふと真志喜の手に何か握られているのに気付いた。
そして次にはピタッと固まる。
なんとそこには己の眼鏡が収まっていて…
見事に、握り潰されていたのだった…。
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