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前触れ2

「あー、なんかダル…」 気怠げに廊下を歩く真志喜は、周りから好奇の目を向けられていることに気付くことなく大きな欠伸を漏らした。 「おはよーございまーす」 「あぁ、おはようございます、真志喜」 朝食を食べに行くと、相変わらず早起きな清さんはシャキッとした姿で朝食の用意をしていた。 他にも何人かいて挨拶を返してきたが、どこかソワソワしていて不思議に思う。 今日って何かあったっけ? 清さんの手伝いでもしようかと歩み寄ると、何故か彼は俺の全身を無言で眺め、次にはため息を吐いた。 「真志喜。そういうことの次の日には、その痕跡をなんとかしなさいといつも言ってるでしょう」 「へ?痕跡?」 なんのこっちゃと目をパチクリしていると、背後から誰かに抱き込まれビクついた。 いや、こんなことするやつなんて1人しかいない。 「色っぽいってことだよ、真志喜」 「…はぁ?意味分かんねー。つーかどけよ」 頭に顎を乗せてくる迅の鳩尾に右肘をめり込ませる。 上から呻き声が聞こえたがガン無視して踵を返した。 何故か先ほどよりソワソワしてる周りを不思議に思いながらも座布団の上に座る。 すると迅が当然のように隣に腰を下ろしてきやがった。 「おい、隣座んな」 「別にいいでしょ?真志喜はツンデレだなぁ」 「は?誰がいつデレたよ。殺すぞ」

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