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暗闇11

ゆっくりと体のラインをなぞるように這う手に、真志喜は表情ひとつ動かさずされるがままにしている。 「まるで人形だな」 そう言い目を細める戸塚に、真志喜は沈黙を貫いた。 それが面白くなかったのか、戸塚はなおも話を続ける。 「ああ、別に間違ってねぇか。お前はウチのボスの操り人形なんだからなぁ」 「……」 「哀れなもんだぜ。母親には早くに死なれて、父親には道具扱い。最終的に行き着いた唯一の拠り所が極道だなんてよぉ」 日南組をコケにする言い方に苛立ちが込み上げた。 戸塚を睨み上げると、表情を変えたのが嬉しかったのか、ヤツは口の端をつり上げる。 「早く終わらせてぇんだろ?なら自分で挿れろよ」 「……」 押しつけられた股間を蹴り上げてやろうかと思ったが、真志喜は沈黙を貫いた。 そして徐に起き上がる。 「どけ」 「へいへい」 覆いかぶさっていた戸塚を退かし、無遠慮に自分の手を後ろへと持っていく。 ローションも何もなしに指を突っ込むと痛みが走った。 それでも構わず指を進め、広げていく。 「その様子じゃ、今も男相手に股開いてんのか?」 「……」 「ははっ。どんだけ現実から抗ったって、本質は変わらねぇもんだなぁ」 よく喋るヤツだ。 なんでもいいから、自分で服を脱ぐくらいしやがれ。 3本目を入れ、ハッと息を吐いた。 流石にキツイ。 ひりつく痛みで、額に汗が滲んだ。 …あー、もういい。 なんでもいいから、早く終わらせたい。 ふらりと戸塚に跨り、下を脱がせた。 そして己の後ろへ戸塚のソレをあてがう。

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