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暗闇12

「もういいのかよ。随分とせっかちだな」 余裕そうに笑ってるが、ガチガチに勃ってんじゃねぇか。 無駄にデカくしやがったソレにうんざりしながら、グッと腰を下ろした。 「うっ…、く…っ」 「っ、キッツ…っ。締まりすぎだろ…っ」 眉を寄せる相手に、ざまぁみろと口の端をつり上げる。 しかし上手く笑うことはできなかった。 顔を歪め、鋭い痛みに唇を噛む。 汗の伝う白い肌に、美しい曲線を描く体のライン。 しかめた顔でさえ妖艶に見える真志喜の姿に、戸塚は体を震わせた。 「ははっ…、堪んねぇな、おい…」 任せ切っていた律動を遮り腰を突き上げると、真志喜は「ぐ…っ」と呻き声を上げ歯を食いしばる。 「慣れてくると、中々いいもんだな…っ」 戸塚は上に乗っていた真志喜を押し倒した。 覆いかぶさって乱暴に腰をつく。 身を捩らせる真志喜を押さえつけて、戸塚はまるで獣のように何度も律動を繰り返した。 日南組の真志喜とは別の、醜く汚れた存在。 そう。俺はこんな汚れた人間なのだ。 誰にでも股を開いて、虫けらのように生きてきた。 見せたくない…。 こんな汚い自分は、あいつには見せたくない。

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