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高校デビュー

そんなこんなで二学期になり、僕は今、高校でぼっち生活を送っている…。 別にこんな展開を望んだわけではなかったのだが、今更何を言ったって後の祭りだ。 僕は高校入学から今までずっとあるアイテムを付け続けていた。 それは、眼鏡とマスクだ。 実際視力はいいので伊達である。 視力検査の時もわざと間違えまくり、人生で初めてCの判定を受けた。 マスクは大人用の大きいものだ。 少しでも顔を隠したいから、もう殆ど覆面みたいになっている。 この二つを使うことで、確かに地味にはなれたと思う。 しかし不審者のようなこの見た目では上手く友達が作れず、結果ぼっちになってしまっているのだ。 どうやら周りでは僕のことを《マスクマン》と呼んでいるらしい。 それを知った時は結構本格的に落ち込んだ。 しかしここまできたら後には引けない。 このタイミングで顔を公開したら、余計目立ってしまうのは確定だ。 そんなことをしたらまた同じことの繰り返しになってしまう。 もう二度とあんな被害に遭いたくはない。 そのためならマスクマンでも何マンでも構わなかった。 そう。構わないのだけれど…。 どうしても、もっといい方法があったような気がしてならない。 こんな不審者扱いされない、且つ平和に過ごせる方法があったのではないか。 自分は間違った選択をしてしまったのではないか。 そんなことを考えては激しく落ち込む日々が続いている。 「おはようございまーす!」 僕が激しく落ち込んでいる中、朝の教室にいつもの明るい声が響いた。

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