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日常9

……うーん。 お互い笑顔で会話をする慎太郎くんと志音くん。 なんだか楽しそうだ。やっぱり幼馴染というのは凄いな。 というかどっちとも美人さんだから、とても絵になっている。 なんというか、お似合いだなー……。 ……え。今僕、もやっとした? 「それにしても驚いたよ。あのシンが誰かに骨抜きにされてるなんて」 「え」 志音くんの発言にぽかんとする。 骨抜き?骨抜きって、慎太郎くんが? 当の本人は苦笑いを浮かべているだけで何も言い返さなかった。 「おーいちょっとー」 その時離れたところから声がして、僕らは顔を向ける。 瞬間生駒くんが「げっ」と声を上げて2、3歩後ずさった。 「ゆ、結衣さん……!?」 途端緊張というか怯え始めた生駒くんに首をかしげると、隣の慎太郎くんが耳打ちしてくれた。 「優璃のやつ。結衣のことが苦手なんだよ。ちっさい頃散々いじめられたから」 「い、いじめ……?」 そんなこんなしているうちに、結衣さんがやって来た。 逃げようとしていた生駒くんの腕をがっしり掴んで、志音くんはにっこりと笑みを浮かべる。 「久しぶり、結衣さん」 「久しぶり。いやぁ、志音は相変わらず可愛いね〜」 「今、仕事帰り?」 「そうそう。で、視界に美少年が2人見えたからつい来ちゃったのよ〜」 既にデレデレモードに入っている彼女に汗を流すと、いきなり視線を向けられてビクつく。 「虎介くん、髪切ったのね」 「え。あ、はい」 「そう。……めっっっちゃくちゃ可愛いわよ」 「……」 なんだろう。デジャヴを感じる……。 中途半端な笑みを浮かべて固まっていると、結衣さんは途端何かを思いついたように手を合わせた。

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